9月27日付の一部スポーツ紙で火ぶたが切って落とされた、阪神の次期監督をめぐる報道。現場から聞こえてくるのは「球団最後の聖戦」との声だった。
来シーズンの1軍監督に内定したと報じられたのは、岡田彰布氏。早大から阪神にドラフト1位で入団し、掛布雅之、ランディー・バースらと共に、85年の日本一に貢献したスターだ。
引退後はオリックスで助監督を経て、阪神に復帰。2軍監督、1軍コーチを歴任し、04年から4年間、1軍監督となり、優勝も果たしている。
「解説やスポーツ紙の評論では、主語を飛ばした独特のコメントが人気で、その野球観は突出している。鳥谷敬、藤川球児など、優勝メンバーを入閣させるにはもってこいの人材でもある」(球団OB)
今シーズン序盤から来シーズン監督候補の1人として名前が挙がった背景には、球団親会社の阪急阪神ホールディングス・角和夫代表取締役グループCEOとの蜜月関係がある。球団関係者は、
「岡田氏と角氏はゴルフ仲間で、『週刊新潮』にはグリーン会談も報じられた。会社組織のトップである角氏が岡田氏を推薦すれば、同時期から平田勝男2軍監督を推薦していた球団案は簡単にひっくり返る状況だった」
しかし、仮に岡田氏の監督就任が決定すれば、即ち、阪神球団の発言権はないと世間にさらされたも同然となる。
「今は球団内の主要部署にもホールディングスからの出向者が多くなったが、その大半は『大人しくしていたら、数年で戻す』と約束されてやってきた、モチベーションの低い人材ばかり。元はライバル会社だった阪急電鉄と阪神電鉄の役員は、今も水と油の関係。今回の一件でトドメを刺されそうです」(前出・球団関係者)
事実上の「阪急タイガース」誕生は目前ということになる!?