阪神球団の親会社「阪急阪神ホールディングス」のトップである角和夫取締役会長兼グループCEOが6月29日、甲子園球場の阪神×中日戦を今シーズン初観戦した。
ホールディングスの役員と観戦したという角CEOは、8-0で快勝した阪神について「こんな試合が毎日続けばいいが、それは無理な話ですな」と1人ノリツッコミ。連日満員に近い観衆に「本当に来ていただいてありがたい」と感謝を口にした。スポーツ紙デスクが言う。
「以前から角さんはホールディングスのスポンサーや取引先の銀行幹部の接待で、甲子園球場に観戦に訪れていますが、阪神について球場で言及するのは珍しい。取材依頼も断っていたことの方が多いのではないか」
では、どうして取材を受けたのか。背景にあるのは、阪神球団の「阪急化」だと解説するのは、球団関係者だ。
「杉山健博球団オーナーはもともと阪急電鉄の社長で、角さんの右腕でした。部下を球団トップに送り込んだわけですから、自らの息がかかった企業も同然。その意識が強いからだと考えられますね」
現体制で勝てば勝つほど「阪急タイガース」としてのアピールは成功することだろう。