阪神が来年1月1日付で、親会社の阪急阪神ホールディングス・杉山健博社長が球団新オーナーに就任する。 藤原崇起オーナーは退任するが、
「これは『阪神』ではなく『阪急』タイガースになるということ」
と球団OBは顔を曇らせる。
「今までの球団オーナーは、全員が球団親会社たる阪神電鉄からの出向。現在70歳の藤原オーナーも来年、再来年には退任する見込みで、阪神電鉄は秦雅夫社長を球団新オーナーに据える予定だった。ところが阪急サイドが横ヤリを入れて急転直下、杉山新オーナー誕生が決まった…」
阪急側の人間が様々な人事権を持つ球団新オーナーになることで、阪神側も右往左往している。球団関係者も嘆くことしきりだ。
「杉山はんは、仕事の能力がある優秀な方でっしゃろ。黙っていても年間300万人近い観客動員に支えられて、どんぶり勘定である程度の球団運営ができる阪神の空気とは、どうも合いまへんで。カネ、仕事、あらゆることの締め付けが厳しなるって、みんな戦々恐々ですわ」
06年に村上ファンドが阪神電鉄株を買い増して乗っ取りを企てた時、助けたのは阪急だった。今度は球団の大改革に手をつけるのか。