今シーズン5位に終わったロッテが、激震に見舞われた。10月2日の最終戦セレモニーで、井口資仁監督がいきなり退任を発表したからだ。球団OBも驚きを隠せない。
「ファンはもちろんのこと、ほとんどの選手、関係者が知らされていなかった。セレモニー後、球場裏では事実確認に追われる番記者たちの姿があった」
退任発表後、ドミノ倒しのように、首脳陣も球団を去ることが分かった。6日までに発表されたのは、木村龍治投手コーチ、的場直樹戦略コーチ兼バッテリーコーチ補佐、河野亮打撃コーチ、清水将海バッテリーコーチ、川越英隆2軍チーフ投手コーチ。さらに鳥越裕介2軍監督の辞任も決まったが、3日以降の2軍の練習試合に突如、姿を見せなくなるなど、現場は大混乱に陥った。 球団関係者がその背景について解説する。
「辞めた人間は井口監督と同じ、旧ダイエーホークス出身者、もしくは母校の青山学院大OBのどちらかという共通点がある。つまり、井口派閥が一掃された格好です。さらに河合球団社長まで辞任する事態に発展したことで、来シーズンのフロントトップ、現場責任者の2人が不在の緊急事態に。現在は残ったメンバーで後任を探しているそうですが、まともな人材を据えられるかは不透明」
これに小躍りしているのは、ロッテOBの面々だという。
「井口監督が就任して以降、コーチ陣のほとんどは外部招聘。仕事がなくなって他球団へ移籍したり、ロッテに戻れない人が続出していました。来シーズンは生え抜きに回帰するでしょうから、仕事にありつく機会に恵まれそうです」(前出・球団OB)
大ナタの荒療治は、来季の成績につながるか──。