「事件以降、閉鎖している教会があり、直接献金できない人のために10月から、オンラインで口座に献金する方法を指示している。日本から韓国への送金方法は正規ルート以外に、信者を運び屋にする方法がある。10月22~23日の『先祖解怨式』に参加する信者に、外為法に定められた現金100万円を持たせる方法を取る可能性が考えられる」(鈴木エイト氏)
先祖供養を目的とするこの儀式は韓国・加平郡にある教団本部で行われる。
「今月は日本から300人が渡航する見込みで、一挙に約3億円が教団に運ばれることになる」(有田氏)
信者をまるで“運び屋”として利用、まさに銭ゲバ教団そのものではないか。
10月11日、全国霊感商法対策弁護士連絡会は「甚大な被害がもう20年以上生じている」として、旧統一教会への解散命令を文科相および法務相に申し入れた。
しかし、岸田文雄総理(65)は国会で、「信教の自由の観点から、それを保障するために慎重であらねばならない」と消極的な姿勢を打ち出している。
鈴木エイト氏は早期決断を促す。
「今こそ岸田さんの宏池会が安倍さんの清和会を完全に追い込むチャンス。それをナゼできないのかが理解できません」
業を煮やすのは、有田氏も同じことだ。
「信者の中には献金するために借金する人、土地を売る人、子供たちのカネをむしり取る人までいる。この状況はここ20年変わらないとも言えるが、今後さらに搾り取れるだけ搾り取るより悲惨な状況になるかもしれない。信者の家庭で自殺や事件、そればかりか信者ではない人々を巻き込む社会的な事件が起こる可能性だってある」
宗教団体への解散命令が実施されたのはオウム真理教(96年)など過去2例のみ。岸田総理が今こそ“即決する力”を発揮できるかを国民は見守っている。