国内FA権を行使し、今年26年ぶりの日本一になったオリックスから、日本ハムへの移籍が決まった伏見寅威。
選手年俸の総予算の上限が決められているチームにとっては大きな賭けとなるが、背番号が「23」に決まった伏見について、11月19日、稲葉篤紀GMは、主力捕手として日本一の経験や人間性も含めて「素晴らしいという評価。日本ハムでやりたいと思ってくれて非常にうれしい」と感想を語った。
日本ハムにFA選手が移籍してくるのは、ヤクルトから移籍したかつての稲葉GMのほか、2017年の鶴岡慎也に続いて3人目。来シーズンが2年目の新庄剛志監督も「力を貸して欲しい」とラブコールを送っただけに、
「球団肝いりの案件。選手を終えてからもコーチやフロントに残ることが前提での契約でしょう」(球団OB)
だが、フロントも監督も歓迎ムードの一方で、こんなネガティブな話もある。
「日ハムは投手、野手ともに脆弱ですからね。その中で伏見の良さが本当に生きるのか疑問です。いくらリードが良いといっても、それは投手の能力が高いレベルにないと難しくなる。伏見の能力と日ハム投手の能力が違いすぎる、とみる関係者は多いのです」
また、今回のFAは、同じポジションで西武からオリックスにやってくる森友哉の影響も大きいと言われる。
ともあれ、球団、監督はもちろん、日ハムファンも、伏見の新天地での活躍を大いに期待しているのである。