新シリーズ「スカーレット」「バイオレット」が発売された任天堂の人気ソフト「ポケットモンスター」。それと共に、テレビアニメの主人公サトシと、相棒ピカチュウの活躍の舞台も変わってきた。だが、今回は事情が違うようで、
「新シリーズではゲームの主人公や登場人物も、昨今の情勢を受けてジェンダーフリーなんです。年齢や見た目は様々。そうなると、世界に配信されるポケモンアニメも、このまま主人公が少年サトシでいいのか、という問題に直面します」(ゲーム誌記者)
放送中のアニメシリーズは、初回でピカチュウ誕生のエピソードを披露。その後もまるで総集編のように、今まで登場した旅の仲間や相棒ポケモン、ライバルや敵役まで、懐かしいキャラクターが次々と出てきた。
そして11月11日の放送回では、ポケモンの世界で最強トレーナーを決める「ポケモンワールドチャンピオンシップス」の決勝戦で、主人公サトシが無敗の王者ダンデを破って優勝している。先のゲーム誌記者が言う。
「サトシは25年間、目指してきた『世界一のポケモントレーナー』となり、その模様はイギリス国営放送BBCでも取り上げられました。12月1日に行われたテレビ東京の社長定例会見でも、石川一郎社長がサトシの世界一に言及した。これはサトシ卒業、あるいはポケモンアニメ最終回のフラグか、と騒然となったのです」
他にもフラグはある。来年のポケモンカレンダーだ。ゲーム誌記者が続ける。
「ポケモンカレンダーにはピカチュウ以外のポケットモンスターも登場しますが、もちろん『センター』はピカチュウでした。ところが来年のカレンダーでは、ピカチュウよりイーブイが大きく扱われていたりと、例年よりピカチュウの扱いが小さい。サトシ役の松本梨香は以前『ピカチュウ役の大谷育江さんの声に負担がかからないよう、リテイクはできない』と語ったことがあるんです。ポケモンアニメが始まって四半世紀。ハリウッド映画でもピカチュウを演じた大谷が、あの『ピカチュウ!』と甲高い声を出すのも、そろそろ限界なのかもしれません」
サトシとピカチュウには、まだ伏線を回収できていないエピソードがある。ある事件をきっかけに、心を通わせたサトシとピカチュウの頭上を飛んでいったホウオウの謎だ。テレビ関係者は、
「これでホウオウが登場したら、サトシとピカチュウのアニメ卒業は確定でしょう。ゲームの新シリーズが発売された年の年末に、アニメも新シリーズが始まっていましたが、次のシリーズの告知はまだありません。毎週予告編をドキドキしながら見ている親子は多いと思います。テレビ東京にはピカチュウショックの再来とならないよう、サトシ卒業のソフトランディングをお願いしたいですね」
予告編から目が離せない。