プロ野球といえども、SNS全盛の令和の時代に完全スルーとはいかないようだ。
今シーズン、セ・リーグ最下位だった中日の立浪和義監督はこのほど、PL学園高校の先輩で野球解説者の清原和博氏と出演したラジオ番組で、采配批判や選手起用について、SNS上でファンが辛辣な意見を投稿していることに触れた。「(特段)見なくても、いろんな話が入ってくる。見たら腹も立つ」と感想を語ったが、現場をあずかる立場として「それが監督だから、仕方がない」とも話した。一方では「選手のせいにするとか言われるが、それはいちばん腹が立つ。誤解ですからね」と訂正も。
この件については清原氏も「僕らは新聞でバッシングされる時代。それが今はSNSですごい。現場にいないから直接、目にすることはないけど、選手や監督、コーチは大変だと思う」とおもんぱかった。
最近までNPB球団で指導者だった人物は、次のように語る。
「日々、スマートフォンを触っているから、どうしても自軍のネットニュースが『おすすめ』で出てくる。どうしても見てしまうんですよ。そこにコメント欄があれば、やっぱり目に入るし。バッシングは酷く、中には誹謗中傷を通り越して、人権侵害のような内容も混ざっている。球団スタッフからも『見るのはやめた方がいい』と止められるけど、どうしようもないです」
見えない敵と戦うプロ野球監督には、現代ならではの新たな苦労がつきまとう。