スポーツ

〈“ジャインツ愛”対談〉角盈男×岡崎郁「巨人再生プランを授けよう」(1)先発&中継ぎ陣の確定が急務

 20年はリーグ優勝を飾ったものの、21年が3位、昨年は4位で16年ぶりに2年連続負け越しとなった球界の盟主・読売巨人軍。はたして常勝軍団復活に向けてカギを握る選手は誰なのか。80年代の名ストッパー・角盈男氏と、90年代の名サード・岡崎郁氏が「巨人再生プラン」を熱く語り合った。

岡崎 角さんは昨年の巨人をどう見てましたか?

 前半戦は安心してた。ダントツで優勝すると思ってたよ。

岡崎 4月28日終了時点で20勝9敗。貯金11で首位を快走していましたからね。

 若手が勝ち投手になって勢いがついたんだけど、いつの間にかズルズルと下がっちゃった。頼れるセットアッパーがいなかったのは痛かったね。新人の大勢がクローザーとして頑張ったけど、21年に58試合で25ホールドをあげた中川(皓太)が故障して一度もマウンドに立てなかった。中川は能力が高いから今年は出てきてほしいけどね。

岡崎 角さんの時代は、江川(卓)・西本(聖)・定岡(正二)さんの先発3本柱が安定していて、角さんが7~9回を1人で抑えてましたよね。僕がレギュラーになった87年は、鹿取(義隆)さんとのWストッパーが印象的でした。その後も石毛(博史)や橋本(清)、槙原(寛己)らが抑えを任されましたが、大勢って角さん以降、久々に登場した名ストッパーですよね。

 そうだね。コントロールもマウンド度胸もいいし、打たれた次の登板でも平然と投げている。タテの変化球もいいので1回で打ち崩すのは難しいよ。

岡崎 スピードもあるからバッターは圧倒されますしね。高校時代はオーバースローだったのが、大学時代に故障を繰り返して、今のサイドスローのようなフォームに変わったそうです。

 故障さえしなければ、クローザーとして安泰だと思うよ。俺の時代、クローザーは3年頑張ると肩やヒジを壊したけど、クローザーが9回専門となって以降は寿命が延びている。俺がヤクルトのコーチだった95年は現監督の高津(臣吾)のヒジの状態がよくなかったから「ムダ遣い(=同点の場面での登板)はしない」と約束したうえで、30試合以上・30セーブを求めたんだけど、大勢も同じような使われ方をするはずだ。

岡崎 クローザーは大勢がいるからいいとして、それまでの先発・リリーフといった投手陣が安定しないと優勝争いは厳しいですね。

 今春のキャンプでは、先発とリリーフを誰にするのか、まずはそれを確定させてほしい。

岡崎 ちなみに、先発で期待しているのは誰ですか?

 21年に11勝をあげた高橋(優貴)。去年9月にクリーニング手術を受けて、オフに育成契約が発表されたけど、左投手の彼には何とか這い上がってほしい。

岡崎 同じサウスポーの井上(温大)は、這い上がってきましたからね。21年春に左ヒジのスクリュー挿入術を受けて育成契約になって、去年の夏に支配下登録選手に復帰。4試合に先発して1勝をあげています。

 それでも巨人は、先発不在がネックだよ。

角盈男(すみ・みつお)1956年生まれ。鳥取県出身。76年ドラフト3位で入団。78年に新人王を獲得し、81年は日本一に貢献するなど、炎のストッパーとして活躍した。通算38勝60敗99セーブ。引退後はヤクルトと巨人のコーチを務めた。

岡崎郁(おかざき・かおる)1961年生まれ。大分県出身。79年ドラフト3位で入団。86年に遊撃手の最高守備率(当時)を記録するなど内野手として活躍。93年には第58代4番打者として起用された。引退後は巨人のコーチや二軍監督も務めた。

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」