ウクライナ戦争の張本人、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の調査報道が世界各国で進み、「大統領の下半身」も次第に暴露されてきた。
プーチンには離婚したリュドミラ夫人との間に2人の娘がいるが、それ以外に少なくとも4人の婚外子がいるようだ。
その一人が、サンクトペテルブルクで清掃夫だったスベトラーナ・クリボノギフさんとの間に生まれた、ルイーザさん。母は今や億万長者で、サンクトペテルブルクや欧州に不動産を所有。「プーチン時代の勝ち組」となった。
ロシアの独立系メディア「プロエクト」の調査によれば、スベトラーナさんは1975年、サンクトペテルブルクの貧しい家庭に生まれた。ソ連崩壊後の90年代は経済、社会が混乱。高校卒業後に掃除婦となり、埃にまみれて働いた。
サンクトペテルブルク市役所の掃除婦をしていた際、当時の第一副市長だったプーチンと知り合い、親しくなった模様だ。
粗末なアパートから急に高級マンションに移ると、近隣住民には「金持ちの役人のパトロンができた」と話していたという。
その後、掃除婦を辞め、00年には国立経済・財務大学を卒業した。
「プーチンは当時、マフィアに命を狙われる危険な業務も担当しており、緊張の中で、部屋の掃除に来た若い女性と禁断の関係に走った可能性があります」(ロシア情勢に詳しい国際ジャーナリスト)
スベトラーナさんが娘を産んだのは03年で、プーチンが00年に大統領に就任した後も、肉体関係が続いたことになる。
母は娘の父親を公表していないが、娘の名前は「ルイーザ・ウラジーミロブナ・クリボノギフ」。父称は「ウラジーミル」で、プーチンと同じだ。
母と娘が大富豪になったことは、世界の富豪の租税回避について調査した21年公表の「パンドラ文書」で分かった。母はロシア銀行の株主で、総資産は1億ユーロ(約135億円)以上。サンクトペテルブルクやソチにいくつもの不動産を持ち、モナコにも別荘を所有する。
娘のルイーザさんはインスタグラムで、グッチやシャネルなどのブランドで着飾った華やかな生活を自慢し、フォロワーも多かった。ところが昨年2月のウクライナ侵攻後は「悪魔の娘」と非難され、インスタグラムを閉鎖した。
「2人を大富豪にしたのは、プーチンと最も親しいオリガルヒ(新興財閥)のユーリー・コバルチュク氏でしょう。ロシア銀行の総裁でメディア王と呼ばれ、プーチンにウクライナ侵攻を促した陰の仕掛け人だといわれます。ロシアの調査報道によれば、娘を産んだ頃に、スベトラーナさんとプーチンの関係は破局。汚れ役のコバルチュク氏が代わって隠匿工作に動き、億万長者にする代わりに、口封じを頼んだ模様です」(前出・国際ジャーナリスト)
ロシアのSNSで「掃除婦からシンデレラに」と話題になった女性は、はたして幸せだったのか。