ウクライナ侵攻を続けているロシアに、ハッカーが猛攻撃を仕掛けているという。
先ごろはロシアのタクシー配車サービスがハッキング攻撃を受け、街中の道路が大渋滞していたことも判明している。
攻撃を受けたのは、ロシアの配車サービス大手「Yandex taxi」で、ヨーロッパ、中東、アフリカの一部市場に加え、独立国家共同体全域で営業するなど、ロシア最大規模のタクシー会社だ。
「9月1日にハッキング被害を受け、『偽の予約』により全てのドライバーが一カ所に誘導され、結果、モスクワ中心部にあるクツゾフスキー大通りで大渋滞が発生。大混乱は最大で2時間近く続き、数十台のタクシーが集まるという珍現象に多くの野次馬が集まりました。タクシーを予約するためにはスマートフォンのアプリにクレジットカードを登録する必要があることから、単なる乗っ取りではなく、データーベースがハッキングされ個人情報が漏れたという話もあります。同社は今年6月にも障害に見舞われており、タクシーを呼ぶことができないという事態が起きています。今後も同じようなハッキングが発生する可能性は高く、市民生活を脅かし続けるでしょう」(ITジャーナリスト)
ハッキングの背後にはウクライナ政府が関与しているというウワサもある。タクシー渋滞などは一見、大した問題とは思えないが、市民の生活に影響を及ぼしていることは間違いない。戦況を見れば、ウクライナ軍はここへ来て猛反撃により一気に領土奪還を進めつつある。内側と外側から、ジワジワとロシアを疲弊させる高等な作戦なのかもしれない。
(ケン高田)