テレビ東京の人気ドラマ「孤独のグルメ」シリーズの原作者・久住昌之氏が自身のツイッターで、飲食店で増えつつある「QRコード注文」に苦言を呈している。
久住氏は「よく使ってた喫茶店が注文をスマホで卓のQRコード読み込んでやる方式になってて、めんどくせえ!」と不満を述べると、続けて「ウエイターがメニュー持ってきて『注文はこちらからスマホでお願いします』って。今、君に『ホットコーヒー』って口で言えばそれでいいじゃん」。コーヒー1杯の注文ならQRコード注文はかえって客の手間が増えるとして「やな時代になってきた」と結んだ。グルメ誌ライターが言う。
「人件費などの経費削減やコロナ問題もあり、テーブルに設置されたタブレットでの注文を導入するファミレスや居酒屋チェーンは増えています。ただ、タブレットは導入費がかかりますから、個人店などではより簡単なQRコード注文が増えつつある。状況はわかるのですが、口頭の注文を通じてのコミュニケーションも、捨てがたい楽しみのひとつ。本日のオススメを聞いたり、メニューにはないわがままな注文を聞いてもらえたり、といったものは、店員と直接やり取りするからこそ生まれるものですからね。せめて口頭注文か、タブレットやQRコード注文か、客の好みで選択できればいいのですが」
「孤独のグルメ」の主人公・井之頭五郎がQRコード注文する姿なんて、どうにもしっくりこないのだ。
(石見剣)