第二次世界大戦中、フランスや北アフリカでのナチス・ドイツ戦闘指揮において驚異的な戦果を上げたのは「砂漠の狐」の異名をとるロンメル将軍だ。
物資不足の少数ドイツ軍「戦車隊」を率いて数倍の兵力のイギリス軍をアフリカ戦線で撃破し続け、英チャーチル首相が「ロンメルは極めて勇敢な、極めて巧みな敵将だ。戦争という行為は別として、偉大な人物だ。悔しいが」と口にしたとされている。
そんなドイツ軍の流れをくむ戦車「レオパルト2」がウクライナへ計100両、供与される。攻撃能力が高いことで知られる戦車だが、一体どれほどの性能を有しているのだろうか。軍事ジャーナリストが解説する。
「1977年にドイツ陸軍の主力戦車として採用され、現在はカナダ、オランダ、デンマーク、スペインなど約20カ国で計約2000両が運用されています。貫通性の高い120ミリ滑空砲や7.62ミリ機関銃を搭載し、高い機動性を持つ西側陣営の最強戦車と言われる。広く使用されていることから、乗員の訓練や保守管理がしやすい。また、ディーゼルエンジンのため燃費がよく、メンテナンスが簡単であることも大きなメリット。ロシアはこれに反発しつつ、プーチン大統領が『戦況に影響はない』と強弁していますが、内心、戦々恐々としているのは間違いありません」
あとはロンメル将軍のような有能な指揮官が現れれば、ウクライナ軍の反攻はさらに進むだろう。
(ケン高田)