高校時代の活躍を目撃できた者とすれば、「2人はずっと球界の中心で光輝く」ものとばかり思っていた。だが、現在のKKコンビは決して中心にはいない。彼らが再浮上するきっかけは、意外なところにありそうなのだ。
現在、桑田真澄氏(54)は巨人のファーム総監督。たいそう立派な肩書だが、昨季までの一軍投手チーフコーチと比較すると、格落ち感は否めない。
「チーム防御率リーグワーストの責任を取ったとも言われています。が、投手起用法を巡る意見の食い違いから、原辰徳監督(64)に干されたのが真相でしょう」(スポーツ紙記者)
降格にヤケを起こしたわけではあるまいが、このオフに桑田氏は奇抜なCMに出演した。計量検査機器メーカーである株式会社イシダの広告で、次男でタレントのMatt(28)と親子共演。あの特殊メイクばりのMatt風の化粧を施した姿を披露したのだ。これが思わぬ反響を呼ぶ。
「今でこそ『美容男子』は世間で受け入れられていますが、ひと昔前のオヤジなら、Mattのようなお人形さんみたいに化粧をする息子に眉をひそめていた。それなのに、CM撮影では仲良くMattにメイクしてもらう桑田氏の映像まで公開して、その親子愛がウケています。企業の知名度以上に桑田氏のイメージがアップした格好です」(広告代理店関係者)
桑田氏はご丁寧にも「今日はMattに寄り添った。若手育成も『寄り添い』が大事」とコメント。まさに、言行一致ではあるまいが、前出・記者がこんな場面を紹介する。
「昨年の秋季キャンプで三軍の育成選手に愛称で声をかけて、桑田氏は『いいねえ』とホメまくっていました。その育成手腕は昨季、球界初となる初勝利投手を8人も出したことで実証されている。その点で球団も期待しています」
超個性的なMattに鍛えられた「寄り添う力」で、「ポスト原」の最右翼に躍り出るかもしれない。
一方、もう1人のKである清原和博氏(55)は、覚醒剤で坂道を転げ落ちたが、執行猶予が明けた20年から徐々に活動を再開。最近ではテレビで解説を務めることも増えてきた。が、完全なる球界復帰にまでは至っていない。
そんな清原にも孝行息子が存在した。離婚した妻で、モデルの清原亜希(53)のもとに2人の息子がいる。長男の正吾は慶應義塾大学の野球部に所属。次男の勝児は慶應義塾高校で野球を続けている。その次男が春のセンバツ出場を決めたのだ。親子二代にわたって、甲子園の活躍に期待が集まっている。
「21年に清原氏のアマチュア指導資格は回復しており、高校さえ認めれば、次男を直接コーチすることも可能です。次男は高校で留年していて、今夏までしか野球部で試合に出ることはできず、そのチャンスは限られているのですが‥‥」(前出・記者)
清原氏の性格から言っても、息子を利用するような「親子共演」実現の可能性は低いという。前出・記者が続ける。
「むしろ中日での球界復帰の可能性のほうがあるのでは。昨年の春季キャンプで、PL学園の後輩である立浪和義監督(53)に請われて臨時打撃コーチを務めて、その評価も高かった。正式なコーチ就任をファンは期待しているところです」
KKコンビが球界の中心に返り咲く日が来るか。