3月13日放送のドラマ「悪女について」(NHK BS4K)で、フリーアナで女優の田中みな実が初のドラマ主演に抜擢された。
原作は有吉佐和子氏の同名小説を現代に置き換えてドラマ化したもの。テレビ誌記者が解説する。
「男社会を生き抜くため、抜群の商才と女を武器に、またたく間に資産家へと成り上がる富小路公子を演じます。原作では彼女を知る関係者に『悪女』の実像が語られ、あざといキャラでお馴染みの田中にとって、ハマり役になりそうです」
不朽の名作は過去にもドラマ化され、12年には沢尻エリカが主演し、魔性ぶりを発揮。船越英一郎とのベッドシーンにも挑んでいる。
「原作には初夜のシーンが生々しく描かれています。NHKでは、16年に放送されたドラマ『コントレール~罪と恋~』で、石田ゆり子と井浦新がネチネチした濃厚なベッドシーンに挑戦しました。それだけに、今回もNHKという枠の中で田中がどこまで攻めているのか、注目されます」(前出・テレビ誌記者)
なにかと先輩女優と比べられるだけに、初のドラマ主演は、田中にとって真価が問われる作品となるだろう。
19年にフリー転向後、ドラマ「絶対正義」(フジテレビ系)で本格的に女優業に進出。21年には「ずっと独身でいるつもり?」(日活)で映画初主演を飾ったのだが…。
「映画館は空席が目立ち、代表作と呼べる作品にはならなかった。出演したドラマで話題になるのは『M 愛すべき人がいて』(テレビ朝日系)のエキセントリックな眼帯の秘書役や『ルパンの娘』(フジ系)のボンデージ衣装くらい。最近は深夜ドラマがもっぱらで、目立つのはレギュラー出演するバラエティー番組での発言ばかりですね」(芸能記者)
パッとしない女優業に本人も焦りがあるのか、昨年12月にTBSラジオ「田中みな実 あったかタイム」に出演した際、
「今の仕事で大成功したいと思っている。ちゃんと俳優業でしっかり認めてもらいたいと思うようになりました」
と、強く決意表明。そんな中でつかんだドラマ初主演のチャンスに、前出・芸能記者はこう語る。
「女優としての覚悟を見せるのか、それとも口先だけで終わり、需要が高いバラエティーに専念せざるをえなくなるのか。『悪女について』の評価次第で、転換点にさしかかることになりそうです」
ここがまさに正念場、運命の分かれ道。役柄さながらに、女優業でもフェロモン解禁で「みんなのみな実」になれるのだろうか。