一方で、SNSやインターネットを介した現代的なつながりで集結したこの「最凶強盗団」に対し、
「結局連中は、指示役のルフィも含め、どこまで行っても素人だよ」
とうそぶく人物もいる。とある闇カジノグループの関係者・X氏だ。
「一般人を狙えば、当然通報され、被害届を出される。捕まるリスクが格段に上がるんだ。世の中には盗まれてもオモテに出せない金ってのがある。具体的には、闇金業者や違法営業のデリヘル、それにウチみたいな違法賭博の胴元とかな」
一連の事件においては、「週刊新潮」が中野の事件について「『野球賭博』の胴元だった3000万円超被害者『隠し金庫に10億円』」(2月9日号)という記事を掲載したが、真偽はさておき、被害にあった大半が一般家庭、あるいは一般店舗であることは事実。後ろ暗い金を狙うのが悪党の常套手段だとすれば、たしかにルフィの「流儀」はそれに反しているようにも見える。X氏がさらに続ける。
「ウチだって近所で営業している他の闇カジノが2、3件立て続けにタタキ(強盗)にあった時、『次はウチか?』と用心してたら、案の定来たこともあった。まあ、指をチョン切るくらいで帰してやったよ。逆に『あそこでオレオレやってるヤツらを狙わないか?』なんて話が来ることもある。カタギを狙うのは、自分が二流以下だって言ってるのと同じだよ」
これまで、ルフィの関与が疑われる9つの事件で、少なくとも34名の実行犯が逮捕されているが‥‥。
「手口もヒドいな。レンタカー借りたり、自分の車で下見させたりしたんだろ?それも何回も何回も。レンタカーなんて使えば当然、足がつく。それに今は日本中の至るところに監視カメラがあるし、Nシステムでナンバーもあっさり読み取られる。現場付近を同じ車が何度も行き来したら、あっという間に特定されて逮捕されるに決まってる。そんなこともわからねえから素人だって言うんだよ」(X氏)
無軌道に被害を拡大させたルフィ強盗団。「強盗殺人」「強盗致死」に対する法定刑は無期懲役か死刑か、2つに1つだ。「素人」の指示で踊らされた凶悪犯は、大きな代償を払うことになる。