ダルビッシュ有の初日からのWBC合宿参加には、パドレスの極秘ミッションがあった。そんな情報が日本球界を駆け巡っている。スポーツ紙デスクが言う。
「大谷翔平以下、WBCに参加する他のメジャーリーガーは試合直前の合流なのに、ダルビッシュだけが2月17日からの参加。それには当然、裏があります。ズバリ、WBC日本代表の進路調査です」
侍ジャパン史上最強とされる今回のメンバーは、最年少三冠王の村上宗隆ほか、逸材ぞろい。MLBの各球団にとっては、喉から手が出るほど欲しい宝の山だろう。そのため、金満球団ドジャースなどは、合宿にスカウトら球団関係者を派遣して、チェックしているほどだ。
FA期間やポスティング期間ではないため、関係者が直接、選手に接触することはできない。ところが、侍ジャパンのチームメートであるダルビッシュなら、他の選手に進路希望の確認や勧誘めいた言葉を口にしても、世間話の延長とされて問題になる可能性は低いのだ。
長年、MLBを取材するスポーツライターは、
「メジャー志向のある選手は、ダルビッシュに話を聞きたがるでしょうね。彼はそれを聞いて後で報告するだけでいい。36歳ながら6年140億円の長期契約を結んでくれて、WBC参加を快く了承してくれたパドレスに恩義を感じているはず。パドレスを売り込んでくれることでしょう。球団とダルビッシュの間で、そのぐらいの話はしていてもいい」
メジャー30球団の中でも資金的に余裕があるパトレスだが、現在までリーグ優勝はわずか2回。世界一はない。ワールドシリーズ制覇は、球団創立以来の悲願中の悲願だ。そのためには、日本球界で実績のある選手を獲得したいのが本音だろう。
「今回のダルビッシュはいわば、スカウトというミッションを科せられていると思って間違いない。破格の契約にはそれも含まれているということでしょう」(前出・スポーツ紙デスク)
宮崎ではダルビッシュの周りに選手たちが集まっている。ミッション・ポッシブルだ。
(阿部勝彦)