元V6の井ノ原快彦が06年4月にスタートした前身の「警視庁捜査一課9係」から足掛け17年にわたり、刑事役を務める人気ドラマシリーズ「特捜9」のセッション6が、4月5日からテレビ朝日系で放送されることになった。
井ノ原は俳優やテレビ番組MCとして活躍するほか、昨年9月にはジャニーズアイランド代表を退任した滝沢秀明氏に代わり、トップに就任。その背中を押したのが、妻で女優の瀬戸朝香だったといわれる。
温和な風貌と雰囲気から、癒やし系というイメージがある井ノ原だが、その調整能力は誰もが認めるところ。片鱗を見せたのが07年9月28日に行われた、ジャニーズ史上初と言われた、結婚相手となる瀬戸との同席記者会見だった。
2人は95年、ドラマ「終わらない夏」(日本テレビ系)での共演をきっかけに交際をスタート。一時は破局したが、2004年に再会する。再び交際が始まり、同棲生活を送っていた。
とはいえ、当時のジャニーズ事務所では、アイドルの結婚は「ご法度」。その証拠に、元男組の岡本健一や少年隊の植草克秀、元光GENJIの赤坂晃など、既婚者の中には結婚からしばらくたって事実が発表されたケースも多く、あの「できちゃった婚」で話題になった木村拓哉と工藤静香の場合も、しぶしぶ感は否めなかった。
そんなこともあり、当然、井ノ原も毎週のようにジャニ─喜多川氏に直談判したようだが「順番や段取りがある」と、芳しい回答は得られなかったようだ。
ではなぜ急転直下、井ノ原の結婚は認められたのだろうか。しかも夫婦ペアショットで。
「一部には井ノ原が芸能界の大物を動かして、ジャニーさんを納得させたという噂もあったんですが、そんな大物が本当にいたのかどうかは疑問ですね。ただ、留学を認め、さらに帰国後にはすんなりグループに戻したKAT-TUNの赤西仁の件があって以降、潮目が変わったことは事実。SMAP森且行のケースを考えれば、赤西も本来なら間違いなくクビだったはず。そうしなかったのか、あるいはできなかったのか…。そのあたりから、所属タレントたちの意識が大きく変わり、それが突破口になったのではないかと言われています」(スポーツ紙記者)
結婚会見では、東名高速道を運転中に井ノ原からプロポーズされ、
「あまりにも突然すぎて、実はよく覚えていないんです」
と嬉しそうに、左手の薬指に輝く2.8カラットの婚約指輪を披露した瀬戸。一方の井ノ原も、
「20代前半の頃はなかなか大っぴらに外を歩けなかったけど、年を経て再会して『あ、この人を幸せにしたいな』と…」
そう言って目を細めたのだが、いずれにせよV6のファンのみならず、芸能マスコミ関係者も驚愕した、まさにジャニーズ「鉄の掟」を破った前代未聞の会見だったのである。
(山川敦司)
1962年生まれ。テレビ制作会社を経て「女性自身」記者に。その後「週刊女性」「女性セブン」記者を経てフリーランスに。芸能、事件、皇室等、これまで8000以上の記者会見を取材した。「東方神起の涙」「ユノの流儀」(共にイースト・プレス)「幸せのきずな」(リーブル出版)ほか、著書多数。