3月6日に放送された侍ジャパン強化試合「日本代表VS阪神」(テレビ朝日系)の世帯平均視聴率が、20.2%を記録した。
この日の試合は大谷翔平の2打席連続スリーランの活躍などにより、8対1で日本が快勝。特に3回表、追い込まれてからの低めのフォークを、大谷がヒザをつきながらスタンドに運んだシーンに、多くの視聴者はド肝を抜かれたことだろう。
世間では野球派とサッカー派が何かにつけて小競り合いを繰り広げるのが常だが、強化試合の段階にもかかわらず、昨年2月のサッカーW杯カタールの最終予選「日本VSサウジアラビア」の20.0%をも上回ったことで、野球派の喜びようはかなりのものだ。
一方、サッカー派からは野球人気に嫉妬する声とともに、「分割ジャパン」との指摘も広がっている。テレビ誌ライターが語る。
「『分割ジャパン』とは、低視聴率を回避するために、不自然なタイミングで番組時間帯の分割をしているという揶揄です。例えば3月6日の中継では、午後6時11分からの74分間は世帯視聴率15.5%、個人視聴率は9.4%。それ以降の125分間が世帯視聴率20.2%で、個人視聴率は12.9%。このように野球の日本代表の中継視聴率は分割されており、近年はこの分割された一部の時間帯の高視聴率が大々的に報じられている。これがサッカー派としては面白くないわけです」
サッカー派からは「小細工するな」と厳しい声が上がるのだが、今回のWBCがこれまで以上に盛り上がっているのは確かだ。本戦が始まれば20%超は確実視されているだけに、今後、どれだけの視聴率を記録するかが、グラウンド外の関心事となっている。
(ケン高田)