「大谷翔平を目指さなくていい」
野球解説者の谷繁元信氏が、自身のYouTubeチャンネル〈谷繁ベースボールチャンネル〉で披露した持論である。
この回には、男子100メートル走の日本記録を更新すること3度、08年の北京オリンピックの陸上男子400メートルリレーで銀メダルに輝いた朝原宣治氏が出演していた。
谷繁氏は、09年に男子100メートルで9秒58の世界記録を作ったウサイン・ボルトを例に出し、「何十年かに1人ですよね」と朝原氏に確認を取った上で、「(ボルトは)目指さないほうがいいですね」と断言したのだ。この発言に少し驚いた様子の朝原氏を横目に、谷繁氏はこう続けた。
「野球界で言えば、大谷翔平を目指すって、なかなか厳しいと思うんですよ。だって100年に1人ですよ。ベーブ・ルース以来のことを(大谷は)やってるわけですから。それまでベーブ・ルースを目標にして誰かやってて、そこに到達できたかって言ったら、できてないんですよ。だから目標の持ち方っていうのもボクは必要だと思うんですよね。手の届かないところに目標を置いたところで、途中で諦めてしまうと思うんです」
ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の戦いを終えた西武・山川穂高は3月24日、本拠地のベルーナドームに調整に訪れた際、こう語っていたものだ。
「大谷の打撃見ました!? あれを見てしまうと、あまりにも格が違い過ぎる。だから、自分は自分のペースで…」
本塁打王3度、22年には本塁打と打点の2冠に輝いた長距離砲をして、この発言である。
谷繁氏から飛び出した持論も、やはり何もかも異次元過ぎる大谷ゆえなのかもしれない。
(所ひで/ユーチューブライター)