切っても切り離せない、とさえ思えてしまうドラッグと芸能人の深い関係──。今まで数えきれぬほどの逮捕者が出ては社会的制裁を受けているにもかかわらず、今年もまた、大物が逮捕されてしまった。
13年6月、CHAGE and ASKAが、ASKA(56)の体調不良により活動休止を発表した。そこから怒濤の展開が待っているとは、誰も知るよしがなかっただろう。8月、「暴力団組員がASKAのシャブ吸引姿を盗撮、ASKAが脅されている」と報道されると、10月にはASKA本人が「シャブではなくアンナカ(安息香酸ナトリウムカフェイン)を使用している」と否定。しかし今年5月17日、愛人とともに覚せい剤取締法違反で逮捕される。
芸能ジャーナリストの片岡亮氏が、ASKAの不可解な言動を明かす。
「逮捕直前、ASKAの大ファンの記者が直撃すると『やってないっすよ!』と異様なハイテンションだったそうです。それを聞いて確信しました。『普通のASKAの状態ではない、やっているな』と。田代まさしでさえ芸能人仲間から助け舟があったのに、ASKAに対する声は少ないでしょう? それもそのはず、明るく人懐っこいCHAGEとは対照的に、ふだんの彼は人づきあいが苦手で気難しいタイプ。さらに本音を隠すためウソもつく。今後、もしCHAGEが見放してしまえば、周囲にはASKAに薬物を“売りたい”ヤカラが集まってくるのは必然。また手を染めてしまうのでは」
逮捕に際しチャゲアスの全作品が出荷停止、回収となったが、駆け込み買い占めでバカ売れしたというから皮肉である。
99年8月26日に覚醒剤所持の現行犯で逮捕された槇原敬之(45)もまた、全作回収直後に異例の売り上げを記録した。しかし、注目すべきはそんなところではなかった。
「一緒に逮捕された同棲相手が、ゲイ専用の伝言ダイヤルで出会った“オカマの金太郎”という男性だったことで、世間に衝撃が走りました」(ワイドショー関係者)
裁判では「今後も“彼氏”と会うか」問われ、キッパリ否定した槇原。が、直後に同棲を再スタートさせ、現在は所属事務所の社長である。
再犯率が高い覚醒剤だが、“シャブ地獄”にハマり何度も逮捕されたのが前出の田代まさし(57)だ。00年9月24日に駅構内で盗撮し、東京都迷惑防止条例違反で書類送検されると、翌年12月9日にのぞきと覚せい剤取締法違反で逮捕され、テレビから姿を消す。さらに執行猶予中に人身事故、銃刀法違反、覚醒剤所持で逮捕され収監。出所後はネットメディアを中心に活路を見いだし、「(クスリを)全然(やりたいと)思わない」と語っていたやさきに、痩せこけ変わり果てた姿で、覚醒剤、大麻、コカイン所持で逮捕される表情は別人のようだった。
そんな田代は、現在、仮釈放され都内にいるという。
「直後は更生施設ダルクにいましたが、今は週3日だけ施設に通っているようです。ダルク代表は『私が引退したら日本ダルクを引き継いでほしい』と発言していて、ゆくゆくは彼を広告塔にする心づもりもあるようです」(ダルク関係者)
田代の上をゆく7回の逮捕歴を誇る清水健太郎(61)は、もはや逮捕がニュースにならないレベルだ。83年、86年に大麻、94年に覚醒剤で実刑判決を受け塀の中へ。出所後はVシネで復活するも、04年と10年に覚醒剤(その間、08年にひき逃げ)、13年に合成麻薬使用、さらに数カ月後に脱法ハーブを吸い救急搬送──と、みごとなまでのハマりっぷり。そして、そのたびに「もうやらない」と力強く宣言するが、今回はどうか。
「今年に入り“完全復活”をうたって、Vシネ出演やコンサート、激励会を精力的に実行しています。新たにアーティスト写真を撮り直すなど、気合い十分です」(芸能ライター)
還暦を過ぎて今度こそ「初心」にかえったか。