サッカーJ1のヴィッセル神戸に所属する元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタに、去就問題が浮上している。今年夏にクラブを退団し、6月6日のバルセロナとの親善試合(国立競技場)が日本での最終戦となりそうだ。
2018年の来日時には、三木谷浩史会長が直接口説き落として、日本サッカー最高額の年俸32億円で入団。2021年の契約更新時は年俸20億円で締結し、親会社・楽天の金満ぶりがクローズアップされた。
「ただ近年、楽天は苦境に立たされ、プロサッカーに注力するほどの余裕はありません。2022年12月期決算では、モバイル事業の営業赤字が約4900億円に膨らみ、楽天グループ全体で約3700億円の赤字を計上しました。楽天が本業を優先するのは当然で、ヴィッセル神戸は大物選手をかき集めて戦力を整える方針を、少しずつ転換しています。そうした事情も、イニエスタの去就と無関係ではありませんよ」(サッカージャーナリスト)
もともと2004年から2014年までは、三木谷会長の個人資産管理会社がクラブに全額出資していたが、2014年12月に楽天が運営会社の全株式を取得し、出資してからは、その豊富な資金力で大物選手を漁ってきた。
「すでにイニエスタにはサウジアラビア1部のアルヒラルや、アメリカ・MLSのクラブからもオファーが出されているといいます。彼はビジネスマンでもあるので、金銭的にメリットのあるところに移籍するでしょう」(Jリーグ関係者)
イニエスタの卓越したプレーを日本で見られるのは、親善試合を含めてあと6試合だけとなりそうだ。