社会

テリー伊藤対談「石破茂」(2)集団的自衛権はまだ説明不足?

20140911k

テリー 安倍内閣の支持率が少し下がってきているじゃないですか。世論調査を見ると、集団的自衛権を閣議決定した時の国民への説明がまだまだ足りないという意見が多いですね。

石破 「集団的自衛権とは何か、政府からの説明でよくわかりましたか」という質問に、自信を持って「はい」と答えるのって、なかなか勇気がいることだと思うんですよね。

テリー 確かに。集団的自衛権に関しては、正直、僕も全てを理解しているとは思えませんから。

石破 わからないのが当たり前なんです。というのは、この国では小学校から大学まで自衛権について何も教えていません。そもそも「国家とは何ですか」とか、「国家主権とは何ですか」といったことも教えていない。さらには軍隊もいないことになっているし、例えば「自衛権と警察権は、いったい何が違いますか」という質問に至っては、まず98%の人がわからないでしょうね。

テリー そうでしょうね。

石破 そういったベースになる知識をまったく学んでこなかった。それは日教組のせいでもなくて、我々大人たちや政治家の責任なんですけど、そんな中で「集団的自衛権」という概念がボーンと出て、「それは当然だ!」と主張しているのは産経新聞だけで、「そうだろうなあ」と言ってるのが読売新聞、まあ中間が日経かな。毎日、朝日は絶対反対、東京新聞はその2誌よりさらに反対派。そうすると、東京しか読んでない人、朝日しか読んでない人は「こんなものはとんでもない」と思うのが普通ですよね。

テリー それから、マスコミというのは、どこかアンチテーゼにいるほうがいいというところがありますからね。

石破 「反権力」のほうがカッコいいものですしね。だから、徴兵制になるとか、アメリカと一緒になって地球の果てまで行って戦争するとか、これで日本は戦争できる国になったとか、自衛官の身が危険にさらされるとか‥‥そういった主張も出てくる。

テリー ただ、自衛官の身が危険になる可能性は多少はありますよね。

石破 それは個別的自衛権(自国を防衛するために必要な武力を行使する、国際法上の権利)でも同じことなんですよ。

テリー でも、集団的自衛権になると、どうしても危険の範囲が広がりますよね。

石破 集団か個別かと危険かどうかには直接の関係はないし、自衛官というのは、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の付託に応える」という誓いをする人しかならないんです。でも、この「集団的自衛権」というテーマって、街頭演説にまったく向かないんですよね‥‥。

テリー テレビの視聴率も取れないですよね。

石破 そうなんです、下がるんですよ。でも、それでも道に立ち、説明させていただくんです。渋谷駅前や、新宿駅前で街頭演説をする。そうすると、有事法制の時もイラク派遣の時も、最初は賛成が20%とか30%だったけど、最終的には50%までいくんですよ。我々の側が、どこまで説明できるかにかかってるんですね。

カテゴリー: 社会   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」