昨年、最多勝と最優秀防御率、最高勝率の投手3冠を獲得し、今季も開幕投手を担った阪神タイガース・青柳晃洋が、見る影もない。
5月19日の広島戦(甲子園)では、左打者9人を並べる広島打線に攻略され、今季ワーストの5回8安打7失点と打ち込まれた。これで7試合に登板して2勝3敗、防御率5.63となり、翌20日には出場選手登録を抹消。2軍での再調整に入った。
そんな青柳について、野球解説者の高木豊氏が5月22日に更新した自身のYouTubeチャンネルで、再生法に言及している。
相手チームが左打者を並べてくるのは今後も続くと予想した上で、まずは内角のボールをもっと使うべき、とアドバイス。インサイドを多く使わなければシンカーで打ち取れないため、内角球がひとつのポイントになると指摘したのである。
青柳は主に打者のベルトから下の高さで高低をつけているが、この幅をもう少し広げた方がいいと、高めの球の重要性も説いた。
ただ、高木氏は根本的な不調の原因については「勤続疲労」と推測している。スポーツ紙デスクが語る。
「防御率の悪さが示すように、多くの試合が、高木氏の言葉を借りれば『木っ端微塵』『ハナから不安定』による敗戦で、打線が打ってくれなかった不運があったわけでもない。2軍での調整期間で、そうした疲労を少しでも取り除かないと」
高木氏は5月30日からの交流戦で1軍に上がってくると予測していたが、「アレ」のためにも青柳の復活は必須だ。
(鈴木十朗)