信濃毎日新聞社のYouTubeチャンネルが、「ボンタン」を年間2万本販売した洋品店を紹介している。
取り上げられていたのは、長野県小諸市の国道18号線沿いにある「メンズショップ・タカノ」。同店では1970年代から80年代にかけて大流行した「ボンタン」や「短ラン」「長ラン」などの変形学生服を販売。最盛期には年間2万本のボンタンが、飛ぶように売れたという。
しかし不良やヤンキーブームがすっかり下火となった今は、むしろボンタンを穿いている学生は「ダサい」と蔑まされる時代だ。
エンタメ誌ライターが解説する。
「90年代に入ってからブレザータイプの制服が増えたことで、変形学生服はすっかり姿を消しました。メンズショップ・タカノでは、学生服に代わって『ボンタンジャージ』が主力商品になっているといいます。今でも卒業式に特攻服や変形学ランを着用する学生は少なくありませんが、記念向きで豪華な刺繍が施されているのが、令和のスタイル。刺繍は5万円から20万円もするため、親と一緒に専門店に訪れるケースもあるといいます。昔は不良イメージが先行していましたが、こうなると、なにやら微笑ましいですよね」
変形制服は決して姿を消したわけではなく、ジャージや記念仕様として、脈々と引き継がれているということだ。
(ケン高田)