セ・リーグ首位を走る阪神は5月24日のヤクルト戦(神宮)で9回、二死ランナーなしから大逆転勝利。今季3度目の4連勝で27勝14敗1分とし、今季最多の貯金13に。2位DeNAとのゲーム差を3に広げた。
好調の要因には、リーグ断トツのチーム防御率2.71という、投手陣の安定感がある。昨年まで中心だった青柳晃洋、西勇輝の2人は不調に苦しむが、現役ドラフトで加入した大竹耕太郎と3年目の村上頌樹が、その穴を見事に埋めたことが大きい。
今季ブレイクしたこの2人を、野球解説者の高木豊氏が自身のYouTubeチャンネルで徹底分析。共通点としてコントロールの良さが抜群であると絶賛した上で、大竹について、
「(打者は)なんとかなるんじゃないかなと思うけど、打ちにいったらスッとかわされる。遅いボールを待っていたら、ドーンとくる」
と投球術を絶賛。一方の村上はというと、
「キレがいい。球に力がある。昔でいうと、北別府さんみたいなタイプ」
大竹が低めに制球する一方で、時に高めを突く巧妙さを、元広島カープの名球会投手になぞらえ、打者としては厄介な点だと指摘している。
加えて高木氏は、捕手・坂本誠志郎のリードも褒めたのだが、やはり2人にはそのリードに応えられる力を持っているということだろう。
両輪がこのままチームを牽引すれば、おのずと「アレ」は見えてくるはずだ。
(鈴木十朗)