「負け越してて言うのもなんですけど、これからだなと。だって、シーズンまだ100試合以上ありますよ。このへんでしっかり踏みとどまっておけば、反撃の体勢は整えられると思います」
これはパ・リーグで最下位に沈む楽天・石井一久監督の言葉である。とんねるずの石橋貴明が宮城県仙台の地を訪れ、YouTubeチャンネル〈貴ちゃんねるず〉で、楽天の石井一久監督に直撃インタビュー。石橋が現状について質問し、返ってきた言い分だった。
楽天は41試合を消化して15勝25敗1分け。チーム本塁打数34本と盗塁数32はリーグトップながら、チーム防御率3.36、失点159、打率2割9厘は、いずれもワーストである。
現役時代にはマイペースな発言を繰り返した石井監督は、ことチーム打率に関しては、次のように語っている。
「今、打ててないと思うんですよ、選手みんな。でも(最終的には)平均の範囲に収まるんで。うちはまだ下にいるんで、上がりとしては十分ありますよね」
なんとも根拠に乏しい大雑把な希望的観測である。
規定打席に達した選手のうち、パ・リーグの打撃成績でトップ30に入っているのは、15位・山崎剛(2割4分5厘)、21位・フランコ(2割3分1厘)、22位・小深田大翔(2割3分)、24位・浅村栄斗(2割5厘)、25位・島内宏明(1割8分1厘)。実に貧弱な結果となっている。
「同じ時代にプレーしていた(ヤクルトの)高津(臣吾)監督が日本シリーズで日本一になった瞬間を見ると、負けられないぞって気持ちに?」
石橋がそう畳みかけると、
「プロだから、結果が全てだなと思います」
上昇を信じてポジティブに構える石井監督だが、監督1年目の21年は3位、昨年は4位と下降線を辿っており、今シーズンの結果次第では辞任となる可能性もある。
指揮官のポジティブ思考がチームを浮上させるのか、見ものなのである。
(所ひで/ユーチューブライター)