またしてもプロ野球「あるある話」が成立してしまった。今シーズン序盤からセ・リーグ首位を突っ走ってきた阪神タイガースが、交流戦に入ってズッコケている。
5月30日から始まったセ・パ交流戦で、阪神は6月11日までに西武、ロッテ、楽天、日本ハム戦の4カードを消化。5勝6敗1分けと、12球団9位タイの成績だ。まだセ・リーグ2位の横浜DeNAには4.5ゲーム差をつけているとはいえ、一時の「1強5弱」の様相は変わりつつある。
パ・リーグ下位チーム相手に2カード連続の負け越しとなり、関係者の間で言われ始めたのが「阪神本」の存在だ。快進撃にあやかって、スポーツ雑誌「Number」は6月1日発売号で「阪神タイガース監督論。~伝統と熱狂の球団を導く難しさとは~」との大特集を展開した。雑誌編集者が言う。
「チームの好調をバックに、早々と阪神特集を決めたのでしょう。ところが発売する頃になるとチーム状況が変わっていることも多く、タイミングが合わなくなる。虎党御用達の雑誌『月刊タイガース』でも、表紙の選手が不振や故障になることはありますね」
ファンの間では「特集した途端に落ち目になった。これは雑誌の呪いか」などという恨み節も聞こえてくるが、6月9日放送の「うどうらじお」(ニッポン放送)では、阪神ファンのフリーアナ・有働由美子が、とある不安を口にしている。矢野前監督時代の2021年、開幕ダッシュに成功した時に同様の本を喜んで買いに行くと「本が出た頃から負け出した」。
岡田監督もまた、不吉な「呪い」に見舞われることになるのか。