テレビ朝日系列で放送されている「証言者バラエティ アンタウォッチマン!」は実力派芸人にスポットを当て、その人物をよく知る「証人」が凄さや知られざる素顔を語るバラエティー番組だ。
8月29日の放送回では、キングコングの西野亮廣を特集。芸人としてだけでなく、絵本作家、演出家、実業家など、多方面で華々しく活躍する姿を紹介した。
ここで西野について証言したのが、NSC時代の同期であるNON STYLE・石田明と、15年以上の付き合いがある元テレビ東京プロデューサーの佐久間宣行氏だった。
石田は「ウケてるのを喜んでくれる数少ない同期」と、西野の人柄の良さを指摘。2007年当時に「はねるのトびら」(フジテレビ系)などゴールデンタイムで番組を持つ人気者でありながら、真摯にネタに取り組み、M-1グランプリ優勝を目指した姿勢を称えている。
佐久間氏は、過去に西野が炎上に巻き込まれた「クラウドファンディング」や「絵本の無料公開」に触れて「西野には(数年先のスタンダードが)見えていて、でも説明するよりやっちゃえって人だから炎上する」と先見の明を評価した。
だがこれに、バラエティー番組スタッフが、
「石田の『あのひと言』だけは絶対に許せない!」
と怒りをあらわにするのだ。いったい何を口走ったのかといえば、最後の「西野亮廣はいったい何者?」との質問に、
「なんか語弊があるんですけど『ハイスペックのさんまさん』みたいな。さんまさんってお笑い特化じゃないですか」
長年、さんまの冠番組に携わり、「さんま派」を自認するこのバラエティー番組スタッフは、石田の発言を「明石家さんまを軽んじるもの」として憤慨しているのだ。いわく、
「そもそも西野を持ち上げるためにさんまさんの名前を出すこと自体が失礼なのですが、『さんま師匠よりも西野のほうが上』と言い切る形の『ハイスペックなさんまさん』というひと言は、何があっても看過できません。石田には『お笑い特化で何が悪い』と直接問いただしてやりたいです」
語弊どころではない失言となってしまったのである。
(山倉卓)