北海道日本ハムファイターズが本拠地を北広島市の新球場エスコンフィードに移転したことで、旧本拠地の札幌ドームが危機に陥っている。
その後の集客対策として、暗幕で仕切る2万人規模の「新コンサートモード」を企画。ところが利用は「ゼロ」で、ようやく9月10日にラグビーワールドカップのパブリックビューイングで、初めて使用された。ところが…。
「実はこのパブリックビューイングは誘致したものではなく、札幌市と札幌ドームが主催したイベントでした。『新モード』をPRするために札幌市がほぼ全費用を負担して、パブリックビューイングを行ったというのです。もちろん、出どころは税金ですね。これを知った市民からは、大ブーイングが起きています。来年度から黒字にすると言っていますが、非現実的な計算に基づいている。札幌市民の怒りは相当なもので、民間に売却して再開発を願う声が出始めています」(北海道のテレビ局関係者)
札幌市長の失政によって、日本ハムファイターズに出て行かれてしまった「札幌ドーム」。今年は2億9400万円の赤字が見込まれているが、来年度はその数字をさらに上回ることになりそうだという。もちろん負担するのは札幌市民だ。
そんな状況下、新しい動きも出てきた。
「プロ野球の在京球団が、年間数試合を札幌ドーム開催にする意向を持っているようです。北海道には多くのスポンサーがいるため、環境が整えば地方主催試合として利用したいのだと。また、ファイターズもスポンサーの要望から、一部主催試合を札幌ドームで開催したがっている、との情報もあります」(スポーツ紙デスク)
利用方法と運営、市民負担が注目される札幌ドームは、どうなるのだろうか。
(佐藤恵)