球界に激震が走るかもしれない──。
日本ハムの新庄剛志監督が現役最終年の06年に、薬物使用をチェックするドーピング検査において陽性反応を受けていたと、6月8日に「文春オンライン」が報じた。
6月10日発売の雑誌「文藝春秋」で、編集部とスポーツジャーナリストの鷲田康氏が、当時の日本ハム球団代表だった小嶋武士氏への取材で事実関係を認めた、というもの。
新庄監督が疲労回復目的で摂取していたサプリの成分が、警視庁から日本野球機構、日本ハム球団への報告として「法律違反薬物と成分がかなり近いアンフェタミン系の薬物」だったともしているが、当時、事件化されることはなかった。球界OBが言う。
「当時はグリーニーと呼ばれる薬物を摂取しても使用制限はなく、実際に元巨人の清原和博や、06年に法律違反薬物の取締法違反で逮捕された野村貴仁も、オリックス在籍中に同僚の外国人選手から勧められて使用していたことを認めている。さらに某パ・リーグ球団の複数の主力選手が当時、使っていたとの噂が飛び交ったこともある。新庄だけの問題ではない」
ではなぜ、この時期に報じられることになったのか。球団関係者は、
「考えられるのは、球団が公表せずに隠蔽していたこと、今回の監督復帰にあたっても、その事実を明かさなかったことが全てでしょう。球団からすれば、イメージ低下の救世主として担ぎ上げた手前、わざわざマイナス情報を流すなんて、とてもできないですけどね」
シーズンの真っ最中に突然噴出したBIGBOSSの薬物報道。新庄監督の世間への対応が注目される。