なにわ男子は23年上半期もフルスロットルの活躍だった。3月は高橋恭平と大西流星の出演映画が公開され、4月期は長尾謙杜と藤原丈一郎が連ドラに出演。同月、長尾は「どうする家康」(NHK)で大河デビュー。5月は長尾、6月は西畑大吾の映画が公開。現在は西畑が「ノッキンオン・ロックドドア」(テレビ朝日系)、大西が「紅さすライフ」(日本テレビ系)で主役を演じている(「ノッキンオン―」はSixTONES・松村北斗とW主演)。
結成は18年10月。関西ジャニーズJr.(以下、関ジュニ)から選抜された7人だ。プロデュースした関ジャニ∞の大倉忠義は、「キラキラながらも浪速の笑いを忘れないコテコテな“キラコテ”」というポジションを与えた。大倉はメンバーの横山裕とともに、当時は50人と少なかった関ジュニを盛り上げるためにコンサートも演出。そのころ、あるNG事項を言い渡した。「たこ焼きを持つな」だった。
「関ジュニには雑誌の取材などで、大阪のアイコンであるたこ焼きを持たされてきた系譜がありました。関ジャニは嫌というほど経験したので、なにわにはNGにしたのです。カラフルなキャンディーならOKとしました」(アイドル誌ライター)
KinKi Kidsが関西で活動していた90年代前半はまだ関ジュニがなく、グループ第1号は関ジャニとなる。同グループは04年のデビューから、徹底して「浪速」を前面に押しだされた。13年にはアルバム収録曲ながらも、「TAKOYAKI in my heart」というたこ焼きソングを歌わされた。16年のコンサートツアーでは、丸山隆平がペンライトをたこ焼きに見立てた「光るたこ焼き棒」をプロデュースした。
関ジャニが粉もの文化から解放されたのは、つい最近。紅白歌手の常連になってもなお、「関西」や「浪速」という十字架を背負わされた。そのため、大倉にはなにわが関ジャニの二の舞になってほしくないという親心があった。
なにわは今年の「24時間テレビ」(日本テレビ系)で初のメインパーソナリティーを務め、KinKi、関ジャニ、ジャニーズWEST(※重岡大毅のみ)に続いた。アーティストレベルを上げたキラコテな7人組が次に狙うのは、東京ドーム単独公演か。
(北村ともこ)