愛知の鈴木勝博は新期130走して1着52本、2着22本を獲り、勝率6.88の立派な航跡を残した。これで2年半ぶりのA1級復帰が確定したが、実はこの航跡を7月22日以前とそれ以降に分けてみると、意外な事実が浮かんでくる。
まず鈴木は5月から7月22日まで計53走して1着14本、2着7本。2連対率39.6%、勝率5.53の成績しか残せなかった。A2級ボーダーに近い平凡な数字だった。だが、7月23日から期末の10月31日までは77走して1着38本、2着15本。なんと2連対率68.8%、勝率7.81を記録して期全体の勝率を6.88に引き上げたのである。
航跡がガラリ一変した7月下旬、鈴木の周辺には何が起きたのか。彼は7月23日から平和島に出場。ここで10走して1着7本の快進撃を決め、11年9月の徳山以来、2年10か月ぶりに優勝ゴールを駆け抜けた。それが大きな自信につながったのだろう。あれから4度も優勝戦にコマを進め、9月29日には浜名湖で新期2度目の優勝を飾った。
「平和島一般戦」(11月21日【金】~25日【火】)に、その鈴木がやってくる。長岡茂一、白石健ら強敵ぞろいだが、ここはA1級復帰への道を開いたメモリアルプール。急旋回一発、必ず高配当の主役に躍り出るだろう。
なお、鈴木の次走地は12月4日~7日の「蒲郡一般戦」となっている。
◆ボートレース評論家・水上 周
◆アサヒ芸能11/18発売(11/27号)より