大阪の岡本猛は今期2連対率48.1%、勝率6.33の好成績を残して初のA1級昇格を決めたが、ここまでちょうど20年の歳月がかかった。初出走は94年11月の住之江。以来B2級を計3期1年半、B1級を19期9年半、A2級を17期8年半も上下した。悲願20年である。なんと長い道のりだったろうか?
岡本のような苦労人が人気になることは少なく、昨年5月、若松で強烈な配当を連打したシーンを思い出す。5月24日第12R、まず岡本は5コースから断然人気の佐々木康幸を差し、3連単4万9010円の大穴をあけた。そして翌25日第8R、再び5コースから丸尾義孝らをまくると、これがまた3連単2万4690円の高配当だった。
さらに2着で穴を連打したシーンもあった。11月19日児島第4R、3コースから井上恵一を追撃、秋山直之を着外に沈めたレースが3連単8310円。翌20日第7R、5コースから秋元哲を追いかけ、滝沢芳行に先着したレースは3連単2万1520円をつけた。
その岡本が2月13日【金】~17日【火】の「平和島一般戦」に出場する。やっと手にしたA1級を守るには平均3着以上が絶対条件。強敵は多いが、ここは身につけた実力を証明する場面。強攻一気に波乱を演じるだろう。
なお、岡本の次走地は2月21日~25日の「戸田一般戦」となっている。
◆ボートレース評論家・水上 周
◆アサヒ芸能2/9発売(2/19号)より