高校サッカー史上最強のチームはどこかといえば、「静岡県立清水東高等学校」や「三重県立四日市中央工業高等学校」、「東福岡高等学校」、さらに「長崎県立国見高等学校」、「青森山田高等学校」などが挙げられるが、90年度の「静岡市立清水商業高等学校」(当時)もその1つ。
日本代表コーチの名波浩(ジュビロ磐田)、藤田俊哉(ジュビロ磐田)、山田隆裕(横浜マリノス)、、平野孝(名古屋グランパス)、薩川了洋(横浜フリューゲルス)、大岩剛(名古屋グランパス)、西ヶ谷隆之(名古屋グランパス)と後の日本代表を多く輩出し、2年生には望月重良(名古屋グランパス)もいた。
そんな伝説のチームは常識外れの強化策を行っていたと、望月氏が明らかにしている。望月氏は鈴木啓太氏のYouTubeチャンネルに出演。清商について、
「『すごい』なんてもんじゃない。試合をして負ける気がしなかった。試合開始のホイッスルが鳴って、終了の笛を聞いたら自ずと勝っている。僕がどうのこうのではなく、名波さんと山田さんが勝手にやって勝手に試合を決めてくれる」
と当時を振り返った。
あまりの強さに高校では相手にならず、練習試合は日本リーグのチームと行っていたという。「練習試合で高校生と戦ったことは1回もない。日本リーグのトヨタ、日産、読売クラブとの試合だった」
と望月氏明氏。スター選手ぞろいのチームが格上と練習すれは強くなるのは当然。この年の清商はインターハイと全日本ユースの二冠を獲得。選手権は3回戦で大宮東にPK戦で破れ、話題になることはなかったが、それでも高校サッカー歴代最強チームの候補であることに間違いはない。
(鈴木誠)