巨人の阿部慎之助監督が野球評論家の掛布雅之氏とのスポーツ報知の紙上対談で、秋広優人内野手のキャンプ二軍スタートを示唆した。
阿部監督は来季、若い選手に出てきて欲しいと明かし、掛布氏から「秋広のポジションは?」と聞かれると、まだ決定はしていないものの春季キャンプでの二軍スタートについて言及。「まだレギュラーじゃないよと。はい上がってこいと。刺激を入れる一つの手だとは思っています」とし、坂本勇人が若手の頃に自主トレに連れて行ったことを振り返りつつ、秋広にも「常に緊張感を持っていてほしい」と発言していた。
秋広は今季、開幕こそ二軍スタートだったものの、4月18日に1年半ぶりに一軍に昇格し、7月には球団史上初の高卒3年目で4試合連続本塁打を記録する大活躍。最終的に121試合で打率2割7分3厘、10本塁打、41打点の成績を残した。それにもかかわらず、まさかの2軍スタートの可能性にファンもかなり衝撃を受けたようで「昭和すぎる」「じゃあ誰を一軍で使うんだよ!」などと非難轟々となった。
スポーツライターが語る。
「まだまだ汗を流せということなのでしょうが、阿部監督本人は開幕スタメンで起用された大卒新人1年目の成績が127試合出場で打率2割5分5厘、本塁打13本。数字で見れば高卒3年目の秋広の方が上で、阿部監督の場合は当時インサイドワークがまだまだ未熟だったものの、長嶋茂雄監督がレギュラーとして使い続けた。開幕一軍入りを目の前にぶら下げるのもいいですが、シーズンに入ったら原辰徳前監督にはできなかった、信じて使い切る一面も見せてほしいものです」
「二軍スタート」発言は奮起を促す「ハッパ」の意味合いが強いのかもしれないが、阿部監督には「若手を育てられない巨人」を払拭してほしいものだ。
(ケン高田)