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蝶野正洋「40代の時の不安が50代でさらに増幅」/テリー伊藤対談(1)

 ファッションブランドを立ち上げ、タレント業や社会貢献活動とマルチに活躍する元プロレスラー・蝶野正洋。長らく戦ってきた古傷もようやく癒え、このほど完全復活! 最新刊「『肩書がなくなった自分』をどう生きるか」も上梓。興味津々の天才テリーがしたたかな生き方を学ぶ!

テリー (部屋に入ってきた蝶野を見て)あ、もう普通に歩けるんですね。

蝶野 そうですね。今は1キロぐらい歩けると思います。前はほんと痛みや左足のしびれがあって、3メートルを歩くのがやっとだったんですけども。

テリー そうですよね。車椅子や杖をついている姿を映像で見てたから心配してたんですよ。じゃあ、もう体調はかなり戻って。

蝶野 ほぼほぼですね。今は普通に寝られるようになったんですよ。脊柱管狭窄症の手術をする2年前までは、痛み止めの薬を最大限に飲んでも1時間も眠れないという状態が、半年ぐらい続いてたんですけど。

テリー それはプロレスの後遺症で?

蝶野 あとは老化ですね。手術をする前、2年ぐらいかけてどんどん痛くなってきたんですけど、ようやく1年ぐらい前と同じような状態まで回復してきましたんで。

テリー 最終的には100%回復するんですか。

蝶野 うーん。でも、同時に老化もしてきてるので。

テリー ああ。じゃあ、ある程度の痛みとは付き合いながら。

蝶野 そうですね。でも頭の中では、もう一度(アーノルド・)シュワルツェネッガーのように戻る気持ちでいます。

テリー アハハ、頼もしいな(笑)。それにしても今回気になるタイトルの本を出されましたね。「『肩書がなくなった自分』をどう生きるか」。

蝶野 そうですね。この本を担当した編集の人がまさに50代で。その人の熱意と危機感が詰まってます(笑)。

テリー ああ、なるほど。とはいえ、蝶野さんにもそういう時期があったんですか。

蝶野 そうですね。やっぱり自分が新日本プロレスを退団してフリーになったのが47歳の時だったんですよ。もちろん、その後も試合に出たり、プロレスの興行をプロデュースしたり、色々なことはやったんですが、「バラいろダンディ」(TOKYO MX)のMCを始めたぐらいから、少しずつ脊柱管狭窄症がひどくなってきて。

テリー そうすると8年ぐらい前だ。

蝶野 だから、肩書はないわ、病気はするわみたいな、ものすごい不安な50代だったというのが自分の中にあって。40代の頃からあった不安が、50代になれば何とかなるだろうと思ってたら、もっとガタガタになってきたという感じですね。

テリー その50代を超えて、この前還暦になったじゃないですか。もう乗り越えたんですか。

蝶野 いや、まだテリーさんたちみたいな70代、80代の先輩たちを参考にもがいているところですね。自分たちのプロレスの全盛期を見てくれた若い人たちが今、40代、50代で、これからそういう不安を抱える時期だと思うんですよ。自分のやってきたことはひとつのサンプルでしかないですけど、もしそれが下の世代の人たちの何かヒントになればと思って、一冊にまとめましたね。

ゲスト:蝶野正洋(ちょうの・まさひろ)1963年、米シアトル生まれ。1984年、「新日本プロレス」入門。海外遠征を経て、1989年に帰国以降は武藤敬司、橋本真也と「闘魂三銃士」として活躍、数々の名勝負から「黒のカリスマ」と呼ばれる。1996年、「nWo JAPAN」を結成し、一大ムーブメントを巻き起こした。2010年からフリーランスとして活動。以降はAED救命救急、地域防災の啓発、東日本大震災の復興支援など様々な社会貢献活動を行う。最新著書「『肩書がなくなった自分』をどう生きるか」(春陽堂書店)発売中。

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