まさに薄氷を踏む秋ドラマ最終回だった。松尾スズキが主催する人気劇団「大人計画」に所属し、同劇団の宮藤官九郎と阿部サダヲが結成したトリオ「グループ魂」のメンバー、村杉蝉之介(本名:村杉友一)容疑者が麻薬特例法違反(規制薬物の譲り受け)容疑で、福島県警に逮捕された。
今秋、村杉容疑者は「家政夫のミタゾノ」(テレビ朝日系)、「パリピ孔明」(フジテレビ系)に出演。さらに印象に残る、鉄道ヲタク役で出演していたNHK連続テレビドラマ「あまちゃん」も、今春から再放送されていた。幸いにも3作品はすでに最終回が放送されており、放映中止や再編集という最悪の事態は免れたのだが…。
唯一、ババを引いたのが、松本潤主演のNHK大河ドラマ「どうする家康」だ。村杉容疑者は豊臣五奉行の筆頭・徳善院玄以として出演していた。NHK関係者が言う。
「まさに12月17日には『大阪夏の陣』のクライマックスで、最終回を迎えます。逮捕前日の12月10日に、NHKは12月29日に総集編を放送すると発表したばかりでした。12月12日の放送回では視聴率11%と2ケタを維持できたものの、大河史上視聴率ワースト2位が確実視されています。そのテコ入れとして、8月にバイプレイヤーたる村杉容疑者の追加キャストが発表された時には、スポーツ紙やネットニュースが『豊臣家をまとめる重要人物』として番宣インタビューを掲載していた。NHKは年末年始特番で忙しい上、さらに大河総集編の再編集を余儀なくされます」
ドラマの中でも外でも、豊臣家の危機である。このNHK関係者が続ける。
「大河視聴率ワースト1位で、宮藤が脚本を書いた『いだてん』にも、村杉容疑者は出演していました。しかも放送中に、主要キャストだったピエール瀧が麻薬取締法違反で逮捕され、チュートリアル・徳井義実の所得申告漏れも発覚した。ことごとくツキと視聴率に見放された『いだてん』と『どうする家康』は、大河の暗黒歴史として刻まれるでしょう」
今後のネット配信や時代劇専門番組での再放送は「どうなる家康」!?