プロ野球・西武から国内FA宣言した山川穂高内野手へのブーイングが鳴りやまない。12月19日にもソフトバンクへの入団会見が山川本人も同席し入団発表行われるという。
FA宣言からの残留も認めた上で条件提示した西武にとっては、完全に後ろ足で砂をかけられたまま。西武担当記者によれば、
「ソフトバンク移籍が内定したにもかかわらず、寛大な姿勢で条件提示した西武とは音信不通の状態が続き、あったのは断りの連絡一本。西武関係者の中では『恩知らず』の声しか聞こえてきません」
一方、ソフトバンクは4年16億円(金額は推定)を提示し、背番号は「25」になる予定だ。
「山川は2020年、それまで7年間つけていた33番から3番への変更を申し出て、それが通っている。西武で3番といえば、古くは青バットの大下弘氏、広角打法の土井正博氏、そして清原和博がつけていた由緒ある背番号。ただ、ソフトバンクの3番はWBCでチームメートだった近藤健介がつけている。山川本人もこだわりがあったようですが、さすがにそこまでは要求できなかったのでしょう」(前出・西武担当記者)
ただ、ソフトバンクで来季から一軍を指揮することになった小久保裕紀監督も、決してウェルカムの心境ではない。
「小久保監督は就任早々、『強いことも大切だが、いかに美しくあるかという共通認識をもたせたい』と明言したばかり。選手の身だしなみやインタビューなどの受け答えもチェックするとしましたが、その真逆を行く不倫騒動で世間を騒がせた選手を16億円もかけて獲得するわけですからね」(ソフトバンク担当記者)
プロである以上「結果」がすべてだが、小久保監督は球界随一の頑固者と言われる。現役時代の2003年6月には当時の球団社長と意見が対立して「自由契約にしてくれ」という仰天要求をした上で巨人へ無償トレードで移籍をしているほど。
「山川はソフトバンクに来て相当ストイックに野球に取り組まないと、小久保監督が起用しない可能性は十分ありますよ」(前出・ソフトバンク担当記者)
念願のFA移籍が決まった山川だが、多くのひずみがあちこちで起きている。
(小田龍司)