「8月半ばを過ぎてからが勝負。まだまだ優勝圏内にいるので、後半戦をしっかり戦っていきたい」
今シーズン前半戦のプロ野球で最も予想外だったのは、80億円を超える大金をつぎ込んで「異次元の補強」を断行したソフトバンクの3位低迷だろう。冒頭のように前半戦を締めくくった藤本博史監督は敗因について1、2番の固定ができなかったことを挙げた。
出塁率が4割を超える近藤健介を打者のMVPとした一方で、投手陣では石川柊太や東浜巨などの巻き返しに期待を寄せたが、現場で指摘されているのは、ノープランのまま采配を振るい失敗するという、指揮官としての力量不足だ。
「去年は最終戦でオリックスにひっくり返され、まさかのV逸。藤本監督がゲームプランをしっかり考えず、行きあたりばったりの采配が目立ちました。今年はさらにひどくなり、選手もマスコミもアキレている。球団は孫正義オーナーによる優勝奪還の大号令がかかっており、またV逸ならクビが飛ぶ。すでに監督の後任人事をうかがうOBもいます」(球団関係者)
7月7日からよもやの9連敗で前半戦を終えたソフトバンクは、7月22日からの後半戦でロッテ、オリックスという上位2チームといきなり対戦する。大補強に見合った成績を残さなければ、指揮官の立場は本当に危なくなるのだ。