反対にシブ賃ぶりが悪目立ちする球団もある。今オフに楽天は今江敏晃監督(40)を打撃コーチから内部昇格させた。その推定年俸4000万円にビックリ仰天!
「親会社は携帯事業の不振で1〜9月期の連結決算が2000億円以上の赤字、球団も12球団ワーストの観客動員数で経営が苦しい。それだけに、監督の年俸もディスカウントする必要があった。実は、今季の中盤あたりで完全にモチベーションをなくしていた石井一久前監督(50)が、後任候補として古巣ヤクルトの先輩・古田敦也氏(58)や真中満氏(52)に声をかけたんですが、金銭面と三木谷浩史オーナー(58)に手綱を握られるチーム事情を理由にフラれている。石井前監督の人脈にも陰りが見えています」(球界関係者)
会見の席では、理想の指揮官としてロッテ時代の恩師にあたるボビー・バレンタイン氏(73)の名前を挙げて、「ファミリーのように接してくれた」と持ち上げていたのだが、
「周囲からは『大噓だ!』という声ばかり聞こえてきます。2位から下剋上で日本一になった05年オフのこと。選手たちは自分たちの給料が上がることを期待していたのに、いの一番に交渉をして年俸5億円の複数年契約を勝ち取ったのはボビーだったんです。これには、今年の10月に義父を銃弾で殺人、義母を殺人未遂の疑いで逮捕されたセラフィニ(49)も激怒していましたよ。同年に11勝を上げていたのに、『なんでボスが金を奪って選手に回さないんだ!』と吐き捨てて退団してしまった。銭ゲバの部分を踏襲しなければいいのですが‥‥」(パ・リーグ関係者)
同じく、IT企業を親会社に持つソフトバンクも小久保裕紀監督(52)が内部昇格。しかしながら、こちらも人材難にアエいでいた。
「球団内で一番の発言力を持つ王貞治球団会長兼特別アドバイザー(83)は、城島健司会長付き特別アドバイザー(47)を推していたが、本人にまったくやる気がなく擁立を見送ることになりました。そもそも、小久保監督と王会長の仲は決して良好ではないんです。というのも、小久保監督の取り巻きの中には、かつて球団スタッフの数人と王会長の排斥を試みた人物もいる。それもあって、球団内には藤本博史前監督(60)続投に動いた勢力もあったほどですから」
そんな中、ソフトバンクが獲得に動いているのは、昨シーズン中から大型契約移籍が既定路線とされてきた西武の山川穂高(31)だ。
「山川はすでに西武から条件を提示されていますが、今季の年俸から大幅な減額で、なんとか出来高で現状維持に届くような内容だといいます。対して、ホークスは複数年で年俸4億〜5億円も用意できる。王会長も『野球選手の実力と下半身は別人』と折に触れて口にしてきたように山川の下半身醜聞にも寛容です。ブランクがあるので、来季に関しては、開幕戦からスタメンで活躍というよりは中盤以降に起爆剤として期待しているといいます」(球界関係者)
同一リーグでの移籍となれば、18年オフに楽天に移籍した浅村栄斗(33)以上のハレーションが起こることが予測されているが‥‥。
「11月10日時点で、山川は球団施設にも現れないばかりか、連絡もないといいます。本当に申し訳ない気持ちがあるのならば残留でしょうが、大金を手に入れるラストチャンスでもある。FA宣言するにしても期限の14日ギリギリまで悩んだという演出をするでしょうね」(球界関係者)
間の悪いことに、山川のソフトバンク入りには思わぬ障壁も立ちはだかった。
「小久保監督が青学時代の繫がりで、今オフに奈良原浩ヘッドコーチ(55)を招聘した。かつて西武の守備・走塁コーチだった時代、まだレギュラーになる前の山川が走塁ミスをして、ベンチで奈良原コーチに鬼の形相で激怒されたトラウマがあります。山川が顔面蒼白で茫然となるシーンはネット上にも動画が拡散されている。西武ファンは、思いとどまる要因となってほしいでしょうが‥‥」(スポーツ紙デスク)
ストーブリーグは始まったばかり。騒がしいオフもこれまた一興である。