「絶望しないでよ、政治に。国民の手でしか変えられない」
これは「大下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日系)に登場した立憲民主党の辻元清美代表代行が強調したセリフである。自民党の裏金問題について語り、自民党を猛批判した際のものだが、「こんな人物を出演させる感覚」を疑う声が続出しているのだ。例えば、
「こんな前科者を番組に出して、裏金問題を語らせるのか? こんなことを許していいのかテレ朝?」(評論家・加藤清隆氏)
といった具合である。
それもそのはず、辻元氏らは2002年、「名義貸し」の手法を用いて公設秘書の給与1870万円を国から騙し取ったとして逮捕され、有罪判決を受けたことがあるからだ。
辻元氏は参院憲法審査会についてもXへの投稿で、こう吠えている。
〈自民党21名中、安倍派13名、報道によればうち11名が「裏金議員」。しかも差し替えた幹事が二人とも該当とは!2403万円の山谷議員、700万円の丸川議員ら11名で計五千万以上。「裏金」を作った議員に憲法審査会の資格なし。変えない限り議論はできない〉
辻元氏は1月末に、泉健太代表から党代表代行に起用された。泉氏はその理由について、4月の衆院補欠選挙などに向けて「知名度のある辻元さんに全国行脚してもらいたい」と述べていた。
辻元氏は秘書給与詐取事件の公判で詐欺容疑と、口裏合わせをして証拠隠滅を図った事実を認めていた。さすがに自民党内からも、
「我々は詐欺もしていないし、一部の議員を除いて証拠隠滅もしていない。その両方をした辻元さんには言われたくない」(安倍派中堅議員)
との声が出ている。辻元氏とテレビ朝日はこれにどう答えるのか。
(奈良原徹/政治ジャーナリスト)