ケンドーコバヤシは、仲がいいバナナマンの日村勇紀と旅に行くようになって、10年以上が経つ。行くたびに目撃するのは、食べても食べてもお腹を空かせている日村の姿だ。
今年の正月のこと。2人はハワイへ行き、自炊をするためにキッチン付きの部屋に滞在した。遅れて着いたケンコバに日村が出した晩ご飯は、餅6個入りの雑煮と、アメリカンサイズの大きなフライパンで作ったお好み焼きだったという。ケンコバが回想する。
「メンバーは4人いるんですけど、でっかいお好み焼き、半分はとりあえず日村さん。あと、3人で分けて食べるみたいな。で、さすがに腹いっぱいになったんです。そこで『うわ、腹パンパン』って言ったら、日村さんがテキパキと野菜を切り出して『バーベキューしましょう』って。鉄板持ち出して鳥、豚、大量のウインナー、大量の野菜を食べながら。僕らも満腹ながら一応、食べてたんですけど、驚愕の独り言を言いました。『こんだけ野菜食ってりゃチャラだよね』って」
何がチャラ!?
その夜、一行は酒を大量に飲んだこともあり、24時前には床に就いた。翌朝、なぜか大食感の日村が朝飯を抜いた。ケンコバは昨夜の雑煮の残りを食べつつ「日村さん、どうしたんですか」と聞くと、
「実は昨日、みんな寝た後、お腹が空いて眠れなくなって、丼飯に『ゆかり(ふりかけ)』をかけて、それ2杯食べた後、『どん兵衛』いっちゃいました。それがまだ2時間前だから、まだいっぱいなの」
仲間を絶句させたのは言うまでもない。
(坂下ブーラン)
1969年生まれのテレビディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティー番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティーの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発を目指して奮闘中。