巨人をオプトアウトしてみずから退団、中日に移籍した中田翔(34)。沖縄・北谷のキャンプ地に派手な金髪姿で登場するや、すでに弱小チームの顔役になっていたのである。
「2月19日には投手陣が中田翔を囲んで食事会を開催した。中田は公式SNSで集合写真をアップしたものの、右端で半分しか写っておらず『何で俺切れてんねん!!』と自虐的にアピール。ファンからは『みんないい笑顔』『半分でも存在感大です!』と好意的な書き込みが多くありました」(スポーツ紙記者)
近年チームは4位以下のBクラスに沈むことが多く、昨年まで球団史上初の2年連続最下位。今年も最下位となれば、立浪監督のクビが飛ぶ危機的状況となっており、当然ながらメディアへの露出度は年々減少傾向だった。ところが全国区の元4番打者を獲得したことで、空気がガラッと変わったようだ。
「特にキャンプ序盤は、毎日のように全国ネットのスポーツニュース番組でトップ扱い。初日には地元とはいえ〝非中日系〟の中京テレビですら夕方の報道番組で、球場からOB・福留孝介氏が中田に生インタビューするなど破格の扱いでした。結果が出ていない立浪監督を前面に押し出すと視聴率がもっと下がりかねない。その代わりになる中田翔の加入は大きいですよ。テレビ局がこぞって密着、インタビュー取材をしているので球団は露出度がアップ。まだ公式戦で1打席も立っていないのに『中田さまさまだ!』と球団フロントからはお花畑発言が目立ちます」(前出・スポーツ紙記者)
話題の人物として毎日、中日情報を放送する在名古屋テレビ局関係者にとっては〝飯のタネ〟になった中田。だが他の選手はというと「不要だね」と一気にトーンダウンする。
「今でも現役時代の活躍の印象で立浪監督を神格化するファンは多いが、その大半は50代以上のオールドファン。若者から見向きもされていないのは視聴率分析から判明している。たまに取り扱うからいいのですが、就任3年目ですでに視聴者からは飽きられています。また、他の選手といっても全国区になり得るのはWBCで世界一になった侍ジャパンメンバーの髙橋宏斗くらい。残りは申し訳ないけど〝その他大勢〟扱い。地元でもそうなのだから、在京テレビキー局からも『中田以外は応相談』と厳しい扱いが続いています」(在名テレビ局関係者)
何とかキャンプ終盤までケガなく参加した中田だが、日本ハム、巨人と渡り歩く間に体のあちこちに爆弾を抱えてしまっている。
「もしもこの先、中田が故障で戦線離脱しようものなら中日情報の需要は一気に低下する。ローカル番組でも編成サイドが『スポーツニュースコーナーを短くしろ』とお達しが出るのは避けられません」(前出・在名テレビ局関係者)
暴力事件で球団を追われたのは遠い過去。ジリ貧・中日は中田頼みでAクラスを狙えるか。