高校通算140本塁打の花巻東高校・佐々木麟太郎の進学で知名度が上がった、アメリカの名門スタンフォード大学。
にわかに注目されているのが、3人の息子を合格率4%のスタンフォード大学に入学させ、自身も同大学大学院で博士号をとった、歌手で作家のアグネス・チャンだ。
アグネスは2017年に「スタンフォード大学に三人の息子を合格させた50の教育法」という著書を出しているが、子供が米国留学を考えている家庭には必読の書。我が子がアジア人学生への差別意識が強い教職員に当たってしまった場合の対処法なども書かれ、ビジネス書として読んでもなかなかに面白い。
そんな「アグネス路線」を狙っているのか…。元NHKアナの久保純子が2月27日、自身のインスタグラムにスタンフォード大学の写真をアップしたのだ。
〈2011年から2年間、夫の大学院留学で家族で過ごしたスタンフォード大学。次女のキャンパスツアーで10数年ぶりに訪れました〉
そんな書き出しで始まる文章は、子供に合った大学を見て回るという米国流の大学受験情報や、スタンフォード大学の施設を紹介。広告代理店勤務の夫はスタンフォード大学大学院で経営学修士(MBA)を取っている。同大学の経営学修士課程はワシントン大学やハーバード大学の定員の半分という狭き門で、文字通りのトップレベルだ。さる広告代理店スタッフは次のように話す。
「東京五輪をめぐる談合事件で大激震が走った広告業界ですが、久保さんのご主人は次世代のスポーツ国際イベントを担う立場として期待されています。ムラ社会とは一線を画し、海外クライアントとも互角に渡り合える。大谷翔平と山本由伸のドジャース移籍に加え、2028年のロス五輪もあるので、ご主人の仕事の関係とお嬢さんの進学を考慮し、久保さん一家がカリフォルニア州に移住してもおかしくはないでしょう」
「第二のアグネス」として、作家やエッセイストに転身するのか、NHK女子アナにありがちな「セレブ自慢を押し付けるだけの嫌味な女子アナ」路線に行ってしまうのか。52歳になったクボジュンの正念場になりそうだ。
アグネスといえば、長男が生まれた直後の1987年、収録スタジオにその長男を連れてきたことがきっかけで、林真理子氏やコラムニストの中野翠氏が「大人の世界に子供を連れてくるな」「プロとして甘えている」と大騒ぎ。今でいう育児ハラスメントが日本中で巻き起こり、「アグネス論争」と呼ばれた。
時は経ち、自分が働く姿を子供に示したアグネスは「アジアを代表する子育ての勝ち組」になり、林氏が理事長を務める日本大学は3年連続私学助成金不公布、今年度受験生は前年比約3万人も減少するズタボロ状態だ。
あの時、意地の悪いオバハン達が、同性が働く母親、子育て中の母親を虐めたせいで、日本人の出生数はとうとう75万人台にまで落ち込んでしまった。
(那須優子)