岡田彰布監督の「取材拒否」によって、空気が澱んでいる阪神タイガース。流れを変えようと、4月14日の中日戦は指揮官が劇薬となる日本一打線解体を決断し、賛否が分かれている。
まずは昨シーズン全試合で4番を任せた大山悠輔を5番に降格。4番は佐藤輝明に託した。1番、2番にもメスを入れて木浪聖也、梅野隆太郎の組み合わせで臨んだ。
するとどうなったか。試合はヒットわずか4本、2得点のロースコアを、3投手の継投でどうにか逃げ切った。
開幕からわずか15試合で打線を解体した意味合いは大きい。セ・リーグの球団関係者は、
「にっちもさっちもいかなくなり、岡田監督が焦っているのがよくわかる打順だった。5球団との対戦がひと回りしたところでの決断は、早すぎるのではないか。相手球団からすれば、阪神が浮足立った姿に『付け入る隙がある』と感じていると思う。上手くいかなくなれば、今後も変えていくということ。岡田監督はレギュラーメンバー固定が理想だったのに、早くも返上して軸がブレてしまった。こんな調子で1年間やっていけるのかと…」
調子が悪い大山がフォローされるかも、重要になってくる。
「去年ずっと4番だった選手を外すのは、かなり大きなこと。公式発表はないが、体調が万全ではない可能性は高い。主力選手のプライドをケアしないと、チームが空中分解してしまう」(スポーツ紙デスク)
この日の勝利で師匠・吉田義男元監督に並ぶ、球団歴代2位タイの484勝を挙げたが、悠長に構えている余裕は全くない。