韓国のボーイズグループNCT 127のテヨンが、韓国の兵役義務を果たすため、4月15日に入隊した。NCTメンバーとしては初の兵役となる。
メンバー数にも活動グループにも制限を設けないという概念のもとで運営されるNCTにはNCT 127のほかにNCT DREAM、NCT U、WayVといったグループが存在する。テヨンは昨年、ソロとしてもデビューするなど、とりわけ人気の高いメンバーだ。
シズニ(NCTのファンネーム)である会社員が、兵役前のドームツアーの様子を振り返る。
「今年に入ってから日本でのドームツアーがあって、最終日は東京ドームでした。そこがテヨン兵役前のファイナルで、ファンたちはもうどうしたらいいやら…。ソワソワしながら足を運んだんですけど、なんと入り口で『サプライズ協力』のチラシが配られたんです。それを見て、コンサートで思いっきりテヨンを見送ろうと決めました」
いったいどんなサプライズが展開されたのかといえば、
「会場のみんなで一斉にメッセージを掲げて『行ってらっしゃい』のサインです。もう涙、涙のお別れでしたが、サプライズの演出がなくとも号泣していたと思います。これからはテヨンを待つべく、そして次に兵役に就くメンバーがいることを思うと、待っている間に彼のために何ができるのかを考えたいです」(前出・会社員)
この「兵役前サプライズ演出」に関しては、K-POPアーティストが兵役に行っている間、ファンは何をして待つべきかをガイドした「待ち活33 K-POP推しが兵役から戻るまでにしたいこと」なる書籍にも書かれている。例えばこんな感じだ。
〈以前、まだ年若なK-POPグループのとあるメンバーに「兵役に行っても待つ」というメッセージカードを掲げたペンが話題になりました。そのメンバーがメッセージに反応して両手でハートを返すと、推したちはザワつきました〉
ペンとはK-POPファンのことである。
他にもある。とあるファン集団は兵役に行ってしまう推しのために、コンサートで「企画」を考えたという。その告白部分を抜粋してみると、
〈私の推しは兵役に行くことが決まった後に、3公演のコンサートを日本で開きました。初日に推しが、日本の歌手の曲『ひまわりの約束』を日本語で歌ったんです。そこでペンたちは模索しました。『翌日はみんなでひまわりの花をかざそう』とSNSでファン同士の呼びかけが始まり、コンサートでのサプライズ演出の計画が進んでいきます。会場中はひまわり畑のような空間になり、推しは泣きながら歌ってくれました。その日に掲げたひまわりはその後、しばらく思い出として飾られました〉
テヨンはデビュー以降、NCT UやNCT 127、Super Mのメンバーとして活躍してきた、リーダー的な存在だった。サプライズ演出が提案されたのもナットクなのである。
(小津うゆ)