調子が上がってこない、昨シーズン日本一の阪神。今オフはレギュラー選手の「大量FA移籍」問題を抱えている。球団OBが解説する。
「FA権を取得し、移籍の対象となりそうなのは大山悠輔、坂本誠志郎、原口文仁、糸原健斗の4人です。このうち原口と糸原は成績や年齢のことを考えると、無理やり移籍したり、あるいはFAになっても獲得する球団はまずないとみています。問題は大山と坂本で、2人ともアラサー世代。プロ野球選手としては最も脂が乗る時期にきています。大山は生まれも育ちも関東で、周囲には『関西の水が合わない』と漏らしている、との話がある。坂本は関西出身ですが、上昇志向が強い。大山は在京球団のヤクルト、坂本は甲斐拓也の力が急激に落ちてきているソフトバンクが、補強調査に乗り出す可能性が考えられる。この他の球団についても、レギュラー確約やポジション、年俸次第で変わってくると思います」
かつてFA権を行使したことがある球界OBは、次のように話す。
「自分が守るポジションが空いているかを、まず見ますよ。条件面とかはその次の話。阪神も残留に向けた下交渉を始めるのは夏場からですが、他球団はそれまでに4選手が阪神を出ていく意思があるのかないのか、あらゆる手段を使って確かめる必要があります。誠意ですか。そりゃ、お金しかありませんよ(笑)」
虎戦士の命運や、いかに。