阪神は7月9日のヤクルト戦(甲子園)に1対0で勝利し、連敗を2でストップさせた。チームを救ったのは、プロ初本塁打を放ったドラフト1位・森下翔太外野手。両チーム無得点で迎えた8回裏、先頭で決勝ソロを放った。
森下の値千金の1打に湧いた阪神ファンだが、一方で心配されているのが佐藤輝明内野手だ。
成績不振によるファーム再調整を経て、5日の広島戦(マツダスタジアム)から一軍復帰したものの、復調の兆しが見えず。この日も3打数無安打に終わった。
そんな佐藤に対し、ヤクルト0Bの宮本慎也氏が、9日に更新されたYouTubeチャンネル「野球いっかん!」で苦言を呈している。
首位阪神について、近本光司の離脱の影響の大きさ、高卒2年目の前川右京への期待を語ったあと、宮本氏は不振の佐藤に触れ「やっぱりサトテルじゃないですか? サトテルがもっとしっかりしないと」と話し始め、注文をつけた。
「目の前にものすごくいい見本がいるんですよ、大山(悠輔)という。凡打で自分の中でがっかりしてても一生懸命走るし、ああいうのをサトテルも見習ってほしいですよね。人間なので調子いいときも悪いときも絶対ある。でも、全力疾走なんて誰でもできることなんで、そういうのを見習ってほしいですね」
加えて華のある選手がこのまま埋もれてしまうのはもったいないとしながら、
「これぐらいでっていう可能性も僕はなきにしもあらずと思うんで」
と指摘。長所を伸ばしつつ短所を少しずつでも削っていかなければ、プロとして長くは生きられないとした。
期待が大きいだけに、奮起を促す声も厳しくなる。
(鈴木十朗)