芸能

美川憲一「役者を目指し大映ニューフェイスに」/テリー伊藤対談(1)

 1965年に歌手デビューし、この6月に芸能生活60周年を迎える美川憲一。「もっと端っこ歩きなさいよ」や紅白歌合戦での小林幸子との衣装対決など、何かにつけ注目を集めてきたが、それらはすべて偶然ではなく、氏の計算だった!? 初めて聞くエピソードに天才テリーも驚きの連続!

テリー 美川さん、6月1日にデビュー60周年を迎えるんですね。

美川 そうですね。我ながら「しぶとくやってきたな」っていう感じです。

テリー アハハハ、しぶとくですか(笑)。でも、美川さんって昔からずっと変わらないですよね。いつお会いしても美川さんは美川さんで。さっきこの部屋に入って来た時も、やっぱり美川憲一でしたよ。

美川 もう外へ一歩出たら美川憲一ですから。だから、「あ、美川だ」って言われても、「はい、どうも」ってフランクに答えてますよ。

テリー みんな集まって来るでしょう。

美川 来ますよ。写真、写真って囲まれちゃって、大変です(笑)。

テリー そうか、偉いなぁ。でね、今日はせっかくなんで、デビュー当時のお話も伺いたいんですが。

美川 どうぞ。

テリー そもそも子供の頃から芸能界に入りたかったんですか。

美川 私、新橋の育ちなんですよ。で、新橋の駅から歩いて10分ぐらいのところに「飛行館」っていう映画館があって、子供の頃、よく映画を観に連れて行ってもらってたんです。

テリー どんな映画を観てたんですか。

美川 時代劇とか。でも、ほんとに小さい頃ですから、私が観たいものじゃなくて、母の好きな映画について行って。で、役者になりたいって大映ニューフェイスに受かったんです。

テリー あ、そうですよね。大映ニューフェイスの17期。

美川 そうです。大映が企画してた青春路線の映画に合いそうな若者を選ぶ中に入ったんですよ。で、その時は東宝芸能学校っていう学校があって、そこの試験を受けて入って、2年間勉強して卒業すると、優先的に日劇とかのダンサーになれたんです。

テリー あ、そうなんだ。ニューフェイスに受かってもすぐに俳優デビューできるわけじゃなくて。

美川 そうなの。だけど私は「ダンサーじゃなくて役者になりたい」って言って。その芸能学校にいる時に、俳優座や(劇団)民藝を受けた人もいるんだけど、芸能学校で基礎を習っても、やっぱり受かるにはそれなりの実力がないと難しいじゃないですか、特に新劇なんかは。で、そこで6カ月ぐらい勉強した時に銀座を歩いてたら「歌手にならないか」ってスカウトされたんですよ。

テリー へぇ。やっぱりよっぽどの美少年だったんですね。

美川 どうなんですかね、私はそう思わなかったけど。それでマネージャーみたいな人に「古賀政男先生を紹介してあげるからレッスンに行きなさい」って勧められて、大映に行きながら古賀先生のところにレッスンに行ってたんですよ。

テリー 当時お金なんかはどうしてたんですか。

美川 レッスンが終わった後にアルバイトしてましたよ。喫茶店のウエイターとかビルの清掃員もやってましたね。

テリー 美川さんにもそんな時代があったんですね。

美川 ありますよ。ちょっとつまずいて休憩する時間が少しあった時も、スナックにちょっと毛の生えたようなところへ行きましたし。その時は控室もなくて、そのお店の隣のラブホテルが控室でしたからね。

テリー ええっ!

美川 ほんとですよ。しかも部屋に入ったら、天井から何から全部鏡で、「こんなところで冗談じゃない!」と思いながら化粧しました。

ゲスト:美川憲一(みかわ・けんいち)1946年、長野県生まれ。高校を1年で中退し、東宝芸能学校に入学。1964年、「第17期 大映ニューフェイス」に合格。1965年、シングル「だけどだけどだけど」でデビュー。1966年の「柳ヶ瀬ブルース」が120万枚を売り上げる大ヒットとなり、映画化もされ、初出演。その後も「釧路の女」「さそり座の女」など次々とヒットを飛ばす。その後、コロッケのモノマネや「タンスにゴン」のCMで注目され、ワイドショーやバラエティー番組に進出した。今年6月、デビュー60周年を迎え、「歌手生活60周年記念 美川憲一 コンサート2024」が6月6日(木)の大宮ソニックシティ大ホールからスタートする。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
【高校野球】全国制覇直後に解任された習志野高校監督の「口の悪さ」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
3
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
4
「子供じゃないんだから」佐々木朗希が米マスコミに叩かれ始めた「温室育ち」のツケ
5
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」